Re:宗教的情熱から始める予備校生活(高1の7〜10月)


 高1の7月に進研模試を受けた後のこと。僕は稲高文芸部部長に就任。卓球部を中3の8月くらいに総体終わってから辞めて、10月くらいから憧れの文芸部に入部。それから1年も経たないうちに部長になるとは思ってもいなかったが、有難く拝命。3年の6月に引退するまで2年ほど独裁政権を維持していた間に、新しくやったことというと文芸部Twitterの開設くらいか……。そもそもが緩い部活なので、あんまり新しいことにチャレンジしてもなって感じはあったが。一応文芸部Twitterの成果としては、僕ら3年生の引退後に大阪府立千里高校同窓会の同人誌への寄稿依頼のDMが来たということだ。自分が創ったものが次代に活きるのなら、自分がやったことにも自信が持てるというものだ。文芸部はどことなく居心地の良い空間だった。

 さて、文芸部の話はこれぐらいにして。その頃、6月に受験した英検2級に落ちた。恐らく初回。やはりリスニングが足を引っ張る形に。それから、コロナの影響で短めの夏休みに入った。高1の夏休みは、ほぼほぼ創作に費やされたといって良いだろう。中学生の頃よりは勉強に身が入っていたが、それも学校から与えられた課題を早めにやったり考査対策をしたりで、大して受験対策にはなっていなかった。

 そして夏休み明け。中2から年1で受けさせられていたGTECを受験。結果は中々酷く、リーディング32位・リスニング188位・ライティング112位・スピーキング305位で総合176位。学年約320人なのに、スピーキング305位とかコミュ障すぎか? まあ今でも英語喋れないんだけどさ。余談だが、稲高内進生の中で冗談抜きに僕は一二を争うくらいコミュニケーション能力が無いと思う。通り一辺倒の会話はできるが話題展開能力に乏しいので、相手が話題を供給してくれないと話が続かないのだ。僕の友達は大概、常時話題(というかボケ)を供給してくれる気の良い人達なので、僕はそれに対してツッコミとかフォローを加えて、後は連想ゲーム的に話題を東奔西走させることで無限に雑談しまくる。だが単なるクラスメイト相手とかだと、中々厳しいものがある。そもそも相手に大して興味が無いという根本的欠陥かもしれないが。

 閑話休題。9月の上旬から、僕は予備校探しを始めた。実は中学受験後も栄光ゼミナールには継続して通い続けていたのだが、流石に大学受験対策には向かないので転塾を検討。中学受験の時はほぼ親に塾選びは任せていたので、今回はちゃんと考えて決めようと思い、ネットで色々と検索。有名どころでいくと駿台・河合・東進あたり。稲毛は東進勢が非常に多い。しかし栄光ゼミナールは何だかんだ中規模で居心地が良かったので、予備校も大手じゃないとこを検討。

 そこで候補に挙がったのが……『みすず学苑がくえん』と『武田塾』。千葉駅前に両方とも校舎があり、早速資料請求。そこで早速驚きが。みすず学苑は武田塾なんて目ではない程のずっしりと重い薄緑色の封筒を送り付けてきたのだ。

 『え? これ何入ってるの?』と思いながら開けてみると、みすず学苑長の半田晴久はんだはるひさ著『今まで誰も説かなかった大学入試合格の秘訣!―受験生と保護者のために』や2冊のみすず紹介漫画、分厚い合格体験記本……そして何故か駄菓子が二つくらい入っていた。元からみすず学苑という塾は変な予備校だというのは聞いていたのだが、まさかここまでトンチキとは……と思いつつ、結構興味が沸いた。首都圏にお住まいの人は分かるかもしれないが、電車内の広告とかで変なヤマトタケルとか猿人のコスプレしてる人達が複数映ってる広告、それがみすず学苑だ。実はこの予備校の学苑長・半田晴久、またの名を深見ふかみ東州とうしゅうは神道系新興宗教『ワールドメイト』の教祖なのだ! 宗教にはあんまり詳しくないのだが、知名度的には麻原彰晃オウム真理教大川隆法幸福の科学池田大作創価学会>深見東州ぐらいのものだろう。とんでもなく怪しく感じるかもしれないが、2年以上通ってみた経験からすると全くもって宗教勧誘とか無いし、むしろ宗教的情熱からかスタッフ・講師共にかなり面倒見の良い予備校と言える。

 おっと、もう入った後の話をしている。そう、僕はこのみすず学苑に入苑し、高1の10月から英語のみ受講することにした! これがみしょうかんの大学受験の命運を分けることになるとは知らずに……。

 

 今日はこれまで。

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