歩く 刺さる 座る 痛い 辞める

@mohoumono

歩く 刺さる 座る 痛い 辞める

男は歩くのをやめた

足に画鋲が刺さったから

自業自得だと笑われた 

男はその通りだと思った

裸足で歩いていたのだから

けれど男はこうも思った

裸足なのがあなたの良さだと言われたのにと

男はため息一つ吐いた 吐いた

そして画鋲を抜いてまた歩き始めた

辞めようとは思ったけどまぁ周りが歩いていた

そしてまた刺さった。 今度も画鋲

またか 男はそうため息を吐いた。

男は抜こうとするが、画鋲は深く突き刺さり

抜けずにいた。

男は最悪だなんて思いながらそれを凝視した

そうすると画鋲は形を変えた。

もしかすると前もそうだったかのかもしれない

男は鈍感だから気づかなかったのかもしれない

そして消えた 消えたが歩くたび痛みが増えた

その割には男は素足で歩いていた

革靴を履かずに、スニーカーはまあ崖の際に、

サンダルは海に浮かんでる。

裸足はまあ沈んでるんじゃ無いかな

それから、男は歩くのをやめた 。

痛いのが嫌なのかもしれないし怖かったのかもしれない。ただ歩くのをやめた途端

それは空から降ってきた。

いや、周りから投げられたのかもしれないな

突飛ではあるが、内臓がハリネズミの針のように尖り始めたのかもしれない。

もしくは、そのどれもなのかもしれない。

まぁ、それで辞めたんだろうね

それはもう痛々しかったよ

? そうだなぁ まぁ水だろうね 水

あそこは砂漠だったし 

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