第2篇 エゴ

いつの頃からかホラーがからっきし駄目になった。

昔は大好きで、むしろよく好んで選んでいたのに


隣に並んでいたはずの人がすぐに消えていく今日この頃

後ろに立っていたはずの人が走って消えていく今日この頃

見えない世界が恐ろしくないのだろうか

私には恐ろしくてたまらないのに、

彼らは笑顔で消えてゆく


きっと私が怖がってるのは、「未知」と呼ばれる何かなのだろう

だからきっと

未来が怖くて

明日が怖くて

死ぬのが怖くて

生きるのが辛い


置いていかないで欲しい

もう頑張らないで欲しい

私に求めないで欲しい


未来がわからないのにどうして「努力」なんかできるものか


ねぇ、行かないで

私、怖いのよ

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