第15話

死神の鎌にはもう一つの能力があった

この能力は和解するときに使う能力

命を奪うときと同様に鎌を振りかざせば

発動する


『小洗脳』


「えっええっえ?あっあ…あー!

来沙様のお望み通りにぃあ?」


来沙は上手く洗脳を行い

邪悪な笑みを浮かべた…


そう、来沙の狙いは最初から

計画が建てられていた、今は順調に進んでいる

来沙はおもむろな視線に気付き

声をあげた


「おい神!私を見てるのか!

言わなくてもわかるぞ…

お前の邪悪さが…」


そして神が姿を現した…

その見た目は何とも神々しい見た目であり

年の若い少年のような姿だった


「やぁ、君が来沙君だっけ?

あぁ、ごめんごめん女の子か~!

んで、なにしにきたの?」


神はポンポンと話を進めていった

それに来沙は怒り散らし

怒鳴るような口調で言った…


「お前…お前のせいで!

私の母さんが…!母さんが死んだんだぞ!

責任を取れるのか!第一、私は間違っていない

間違ってるのはこの世の中だ!」


来沙は胸に手を当て

吐息を荒くした…


そして、神はその言葉に、その様子に

火に油を注ぐような冷静さで言葉を放った


「間違ってるのは君だよ?

第一、よくそこまで人を殺してその言葉が

放てたね!そこは凄いと思う!

只、唯一言えることは君が“わがまま”ってこと」


来沙は顔を上げた

時が止まるような瞬間だった…

周りの空気は冷たく冷え

そして、来沙の言葉で


時は動き出した


「くたばれ」


それは死に物狂いの顔で

放たれた言葉、

来沙は少し笑みを浮かべながら

飛び上がった、


神はまったく動じず

冷静に動かなかった、

そして神に何かがまとわりついた


「かっかかかっっかみさっさままっ

くくっくくっくだはばれれ」


それは羊の化け物だ、

神はまとわりついてきた

羊に何も取り乱さずに一文伝えた


「お仕事お疲れ様」


そして神は杖を取り出し

羊の化け物に突き刺した…

羊の化け物は徐々に塵になっていった


来沙は事の重大さに

冷静さを保っていられなくなった…


来沙は空中に居る…

今なら鎌一突きで

仕留めるチャンスだ


だが、来沙の手は鈍り神を

大きく空打った

来沙は心が不安定だった

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