新入部員紹介
入学して2週間。
「…大体部員の数が落ち着いてきたから、改めて自己紹介をするか」
イケメン先輩もとい部長が僕達を集めて言う。
「は〜い」
「じゃあ俺から。3年5組、
「はい、じゃあ次ね。3年2組、
「オレは ________ 」
そんな感じでどんどん先輩たちの自己紹介が続いていく。3年の先輩が終わり、2年生へ。2年生から、1年生へ。
僕と藍染さんはマネージャーなので、最後に順番が回ってきた。厳密に言うと、藍染さんはプレイヤーも兼ねている。
「ぼ、僕は
…何回やっても、自己紹介は緊張する。変なことを言わずに済んだので、良かった。
最後に、藍染さんの順番が回ってくる。
「1年1組、
シン、と静寂が訪れる。
「…ねえ神尾くん、私変なこと言ったかな」
場の空気に耐えられなかったのか、藍染さんが小声で僕に尋ねた。
「…いや、少なくとも僕よりは言ってないよ」
僕も小声で返すと、藍染さんはホッとしたように息を吐いた。
「女子だ」
誰かが呟く。
「女子のマネージャーが、とうとう俺たちの部活に入ってくれたんだ!」
その声を皮切りに、場が盛大に盛り上がった。
えっ、何何何!怖い怖い!藍染さんはそう言って、僕の背後にさり気なく身を隠す。かわいい。
「お前ら、落ち着け」
パン。
部長が手を叩き、その場が落ち着く。
「…あー、その、何だ。皆、仲良くな」
そして、僕達は通常の部活に戻っていった。
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