第24話 始まり

女王の腹を刺した犯人それは…ウサギの仮面を被った『空間転移』の持ち主ラビット

「お久しぶりですね。アリアンテさんメイ生徒会長」

お辞儀をし女王の腹に刺さっている槍を思いっきり引き抜く。女王の周りに血が広がった。更に、

「よっ、メイ」

と男がもう一人、この男は

「…ローファ」

メイが嫌悪の表情を込めて言う。学園1位の男ローファ初めて会った時とは少し雰囲気の違いを感じる。

「マスター準備が整いました」

「おう」

王女から王冠を奪い取り

「何をする気ローファ」

「それは勿論」

と王冠を被った。

「この国の王になるのさ」

彼はニヤリと笑う。大陸で1、2を争うほど大きなこの国を乗っ取る。まるで、この女王と同じことをするかのように。

「メイ待て」

ローファを止めようと考えたのか突撃しそうになったメイを止める

「止めないでアリアンテ君。あいつはここで止めとかないと」

「無駄に命を散らすだけだ」

初めて会った時よりも気配が強くなっている。今のメイでは正直勝てる確率が0に等しい。

「ほー、お前、今の俺がどれだけ強いのか分かるのか」

「勿論、お前ら若造どもとは、経験値が違う」

ローファの強さは実際武装した兵士20人分程度、さて、どう攻略。とお腹が少し重くなる

「はぁ、おい。そこのラビットとやら。言っておくがお前の麻痺針は効果はもうないぞ?」

とナイフを取り出し吾輩は自分の腹を裂く。

「メイ、あのウサギの相手をしててくれないか?」

「…分かった。でも、絶対にあいつを止めてよね」

「やれるだけはやってやる」

勝てるかどうかは…分からないがな。

「さて、吾輩が相手だ」

「はぁ。お前さ、メイに勝ったからって調子に乗ってんじゃねえぞ?」

「お前もあのちっぽけな学園で1位を取ったからって自分が最強とか思ってるんじゃないか?」

「…うるせえ」

どうやら図星の様だ。手を強く握りこみ震えている。まるで、子供だな。

「さぁ、さっさと来な。自称最強」

「お望み道理やってやるよ」

ローファの体が巨大化する。『鬼神』の加護か。あぁ、久しぶりの胸の高まりだ。

そして、吾輩とローファの戦いが今始まった。

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