第22話 女王

兵士に着いていき10分華やかな城に到着した。そして、

「ここが、女王様の間でございます」

と大きな扉の前に連れて来られる。中からはただならぬ気配…殺気だな。

ゴゴゴゴゴと扉がゆっくりと動き出す。

「其方が、わらわの『電光砲』を耐えた者か」

銀髪のロングヘアーのエルフ…サエスト女王か

「そうだが、何か問題だったか?」

と言うと女王の近くにいた兵士が叫ぶ

「貴様、何を言っている問題に決まっているだろう‼」

しかし、

「黙りなさい」

と女王が一喝する

「うっ、了解しました」

何も言う事が出来なくなった兵士であった。

「さて、話を戻すが。わらわは少し恐れているのだ。其方がわらわの『電光砲』を耐えてしまった事が世に知れれば…」

と身を震わせている女王、そこまで言って吾輩は理解する。

「なるほど、他の国があんたを恐れずに一気に攻めてくるかもしれないって事か」

「理解が早くて助かるの」

「しかしだ。吾輩にはどうする事も出来ないぞ?」

『不老不死』か『超回復』のどちらかを無視して攻撃できたのならまだ可能性はあったんだがな。

「…確かに耐えてしまった事実は変えようがない」

「吾輩が黙っていれば問題ないんじゃないのか?」

「いや、駄目だ。数名捕らえたが、まだ其方の耐えている姿を見た者がいる。その為広まるのも時間の問題なんだ」

「なら?どうするんだ?」

「それは…」

とここで

「ッ‼貴様、女王様に無礼ばかりしおって」

真っすぐ吾輩の方へ突っ込んできた。

「おい‼兵士やめろ‼」

と女王が言うがいう事を聞かない。吾輩の体を横に一閃切りさ…ける訳もなく吾輩に顔を掴まれ叩きつけられる。そして、女王は兵士を見て一言

「馬鹿者が…」

「ところで、一つ聞きたかったが昔のエルフは魔法に長けている者と言うイメージが強かったが今はそんな事ないのか?」

「あぁ。そうだな、今は加護が増えてきてしまっている。その為、力の弱いエルフ族は結果として意味のない加護ばかり授かってしまっている」

「しかも、加護を授かると。魔法を使えなくなると」

「…そうだ」

「そして、更に言うと。魔法の使えないエルフは抵抗する事も出来ず奴隷になった。だろ?」

「…」

だからこそ。珍しく強い魔法を授かった。こいつは女王として君臨した。

「どうなんだ?」

「あぁ。その通りだとも。わらわはエルフ族が多く囚われていたこの国を乗っ取った」

「エルフ達が人間の事を下等とだと言っているのはお前が原因なのか?」

「それは、一部のエルフ達が勝手にやっていることだ。その被害にあってしまったのなら謝罪しよう」

…案外いい奴なのかもしれない。エルフを守りたい一人の少女。

「この国を守りたいか?女王」

「勿論だとも」

「なら耳を貸せ」

と吾輩は計画を立てた。これは、実験でありこの国を守る方法だった。


一方宿屋にて

「アリアンテ君?もう出て大丈夫?」

まだ隠れているメイの姿があった。

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