第21話 問題②
吾輩達は宿に到着した。
「さて、どうしようか」
とベッドに座る。女王のせいで、王都が暗い雰囲気になったのはほぼ確実になり。吾輩たちの旅行が楽しめないものとなった。
「もう帰るか」
正直この国には興味もない。死ねる可能性のある女王の魔法も受けた。旅行も楽しめない。帰る条件としては十分だろ。
「そうだね…」
少し悲しそうな顔をする。まぁ、楽しみにしていた旅行がこの結果なら悲しくもなるだろう。
「そんな、顔をするなメイ。次の休み、一緒に違う国にでも行って挽回しよう」
「本当かい‼」
吾輩が言葉をかけると一気に目を輝かせた。
「あぁ」
「よし、それなら直ぐ帰ろう。今日帰ろう」
と帰り支度を始めた。とここで、吾輩は気が付く。そして、
「メイ少し隠れてろ」
「えっ?」
「いいから」
とメイを見つからないように隠した。
「静かにしてろよ」
と言ったあとメイの荷物を無限収納にしまい。扉を開けた。
すると、エルフの爺が立っていた。
「こんばんは、私はお城の使いでございます。女王様の名によりあなた様を捕らえに来ました」
と礼儀正しそうな言い方だが手にはバール…?いや、トンファーが握られている。
「戦う気はありませんが。貴方が抵抗するなら私も容赦しません」
と言っているがどうしようか。
「仕方ない。付いて行ってやろう」
まぁ、戦っても面白みが無いので大人しく付いて行く。しかし、
「ですがね。女王様の名とは言え、下賤な人間を連れて行くというのは…」
と空気が変わった。
「気が知れます」
次の瞬間、砕けた。何がと言うと
「…予想外ですね」
爺のトンファーである。
「吾輩もこの程度で砕ける武器だとは思わなかったぞ。それにしても、エルフと言うのは昔、魔法特化した者しか居なかったのに今は武器を使えるようになったんだな」
まぁ、正直。エルフは作る武器も力も弱く期待するだけ無駄だな。
「お前程度が…」
「おいおい、どんどん口が悪くなるな」
「私たちの何が分かるというのですか‼」
武器が壊れたというのに突っ込んでくる爺。吾輩は顔面を掴み地面に叩きつけた。
「経験が足りんな」
武器や力が弱いだけでは無く武術もなってないか人間の事を下に見ているがエルフの方が下にしか感じれない。そう、思うとイライラしてくる。
「おい、早く女王とやらの元へ連れていけ」
爺の近くにいた兵士ぽい奴に声を掛け。吾輩は歩き出した。
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