新たな事件

第12話 恨み

「クソッ‼︎どうして、、、どうしてだよ」

男は1人部屋で叫んだ。

「誰も見てくれない。誰も、、、」

孤独に対する辛さを男は感じた。

「あいつらのせいだ。あいつらさえ居なければ俺は、、、俺は‼︎」

そして、

「復讐してやる。絶対にあいつらをぶち殺してやる‼︎」

と廃墟で1人叫んだのだった。


「やぁ、アリアンテ君おはよう」

いつも通りの朝、吾輩が席に座っているとメイが挨拶をし、隣に座った。

「昨日ね。眼鏡君に会ったんだけどね、、、」

そして、昨日の晩から今日あった出来事までを全部教えてくる。吾輩が全く聞いていないとしても。しかし、今日は面白い情報が入ってきた。

「あっそうだ。今日、生徒会にね不可解な事件の情報が流れてきたんだよ」

「不可解な事件?」

「おっ、ようやく僕の話を聞いてくれるんだね」

吾輩が反応を示したことを喜ぶメイであったが吾輩は

「どんな事件なんだ?」

とメイの喜びの反応を無視して話を続けさせた。するとメイは少し膨れながら事件について話し始めた。

「えっとね、、、ここ3日間ぐらいでね、生徒が合計で13人がボコボコにされてるって言う事件なんだけど。まぁ、ここだけ聞くとただの暴行事件なんだけど。もう一つ特徴があるんだ」

それはね。とニヤニヤ笑うメイ。吾輩は

「早く言え」

と面倒くさそうに言った。すると、また膨れ言った。

「意識がないんだよ。ボコボコにされた生徒全員のね。死んでいる訳じゃないんだ。きちんと心臓も動いているらしいし」

「呪い系の加護や魔法か?」

「うーん。それなら何か印みたいなものが残るから多分違うかな、、、」

人の意識を奪う加護もしくは魔法か、、、それで吾輩を殺すことはできないだろうか?

「僕も知らない加護だし、、、て聞いてるの?」

「あぁ、聞いてるとも」

「うわー、悪い顔」

何を言っている、ただ新しい可能性に喜びを示してるだけだ。

「まぁ、君なら問題ない気がするけど。気をつけてね」

「あぁ、わかった」

絶対にボコボコにやられよう。

その後、暗くなるまで1人で歩き回ったが何も来なかった。

翌日

「なぁ、例の事件何か特徴とかないのか?」

「おっ、今日は珍しく君から話しかけてくるのか。うんうん、なら答えてあげないとね。そうだね。強いて言うなら訓練で良い成績を残している人が多いかな?」

訓練で良い成績を残している人?

「吾輩の訓練の成績は3番目だぞ?」

「それを言ったら僕だって2番目だよ?」

「、、、それなら訓練で良い成績の人が狙われているってのは違うんじゃないか?」

「うーん。でも、それぐらいなんだよね。僕達と1位以外の上位15名ら全員襲われてるし」

吾輩とメイはその日はずっとその事について話し合ったのだった。

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