第5話 生徒会長
「凄いな。ここまで違うとは」
無敵の生徒会長と言われてもこれなら誰もが信じるだろうな。爆弾特攻してくる兵士のような殺気を放っている。というか、本当に現代の人間か?
「おい、いったん逃げるぞ」
吾輩と『剣聖』の男を囲んでいた者たちが一斉に逃げ出した。そして、『剣聖』の男も逃げ出そうとしたが。
「いや、君は逃がさないよ」
その声と共に男の体が浮いた。いや、正確には何かに持ち上げられているようだ。
「は?」
男は動揺し空中で足をバタバタさせている。そして、生徒会長の方へ男が飛んでいく。
「君は、、、ケリー君だね。加護は、、、剣を持っているところから身体強化系もしくは剣を強化する系かな?いやー。情報がないと困るなやっぱり」
先ほどの雰囲気とは打って変わって明るい雰囲気
「じゃあ、君を僕の頭の中でブラックリスト入りさせたから」
ニコッと笑い『剣聖』の、、、ケリーが地面に降りた。そしてケリーは逃走。次は吾輩のもとに生徒会長は近づいてきた。
「君がアリアンテ君だね。学園長がお呼びだよ。学園長が呼びだす人間なんて僕ぐらいだと思ってたけど君は何か特別な何かを持っているのかな?」
とグングン近づいてくる。
「近い」
「あぁ、ごめんね。つい知りたい欲が出ちゃって」
えへへと笑っていた。
「さて、君の事を色々と知りたいけどもう用事も済んじゃったし、僕は帰るとするよ」
じゃあね。と走り出そうとした。
「ちょっと待て」
しかし吾輩は生徒会長を止めた。理由?そんなの簡単だ。
「何かな?」
「学園長室ってどこだ」
ちょっと生徒会長に興味がわいたからだ。決して学園長室への行き方が分からない訳ではない。一度行った事があるからな。
「そっか、新入生だったね。なら案内してあげないと」
ついてきてー。と言う生徒会長の後ろを吾輩はついていった。
「生徒会長、、、」
「メイでいいよ。あっ、でも一応先輩だからメイ先輩って呼んで」
先輩か歳は吾輩の方が上だがな、、、。
「では、メイ先輩はどんな加護を授かったんだ?」
「おっと、いきなりそれ聞いちゃうか」
ニヤニヤと笑っているが。あの謎の力を見せられては聞く以外の選択肢はないだろう。
「僕の加護はね『神の手』て言うんだよ」
『神の手』という加護は聞いた事ないが神系の加護は聞いた事がある。
「メイ先輩は神に愛されし者なんだな」
「おっ。意外と物知りだね。じゃあ、神に愛されし者は何が凄いでしょう?」
「最強に等しい加護と特異体質だったかな?」
最強に等しいと言ったがこれは神の加護による。吾輩が知っているのは盾と目だった。ある程度の攻撃を無効化するもの。目は世界の端まで見渡せたり武器の軌道がわかる。
「うん。正解。ちなみに僕の特異体質は記憶能力の上昇だよ」
なるほど、どうりでケリーの名も吾輩の名も知っている。いや、覚えているんだな。
「ちなみに『神の手』は名の通り手を召喚して掴んだり、、、。まぁ、色々できるよ」
「なるほど、ありがとう色々と勉強になった」
「じゃあ、次は僕の番だね」
「あぁ、何でも聞いてくれ」
ニコニコと笑うメイ先輩。
「えーっとね。君は本当に人間かい?」
空気が一瞬にして凍った。
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