第4話 入学②

結論から言うと退屈だった。レイジがひたすらに同じようなことを話すそんな時間だった。

そんな入学式、吾輩はレイジの話ではなく周りの生徒の話し声に耳を傾けていた。そして、生徒会長の話が始まった時面白い話が聞こえてきた。

「あの生徒会長には絶対に喧嘩を売ってはいけない。喧嘩をすると加護で潰される」

とつまり学校の中で一二を争うレベルで強いという訳か、、、吾輩の目的は加護を封印できる加護を持っている者を見つけ自殺すること。だがしかし、強き者には何処か惹かれるものがある。こんな事を考えていられるうちは学園生活も楽しめるだろう。

そんなこんなで入学式が終わり吾輩達は元の教室に戻った。そして、エミー先生が話し始めた。内容は明日から訓練が始まる事、訓練方法、各教室や施設や校則についてだ。

話が終わるとエミー先生は「今日は帰ってよし」と言い学園を探索する者と帰る者に分かれた。吾輩か?吾輩は、、、。

「おい、ちょっと付き合えや」

『剣聖』の男から誘いを受けたのだった。

体育館裏それは男女の告白スポットの一つであり人目もつかない、いい場所である。吾輩は今、、、

「ここならお前をボコボコにしても誰も助けに来ないよな」

10人くらいに包囲され『剣聖』の男との決戦の場が出来ていた。

「今のうちに謝っていたほうがいいぞ」

『剣聖』が剣を抜いた。でも、正直言って、、、。

「退屈だ」

「何?」

「お前の持っている『剣聖』の加護、吾輩は何度か戦った事がある。だがな。その程度の加護では吾輩は殺せない」

「何をバカ言ってんだか。俺の『剣聖』は最強なんだよ‼︎」

と踏み込んできた。吾輩は手を前に突き出し剣を掴みにいった。剣に触れた瞬間、吾輩の腕は裂け、、、すぐにくっついた。そして、『剣聖』の男の顔面を掴み地面に叩きつけた。

「グハッ!」

あぁ、あいつも最初こんな反応してたな。

「何だお前、、、」

よろよろと『剣聖』の男が立ち上がる。

「俺はちゃんと斬ったよな?」

「あぁ、きちんと斬られたぞ。そして、すぐに治した」

「治しただと?」

「知らないのか?治すとこに力を集中させれば瞬間で治せるんだぞ?」

まぁ、凄まじい痛みが伴うが吾輩にとっては今更である。

「それより、もう終わりなのか?」

これではあの時と同じではないか

「さっきは驚いただけだ。今度こそ、、、」

と剣を構え直す。そして、さっきよりも速い速度で踏み込み吾輩の首を、、、。その時。

「そこまでだ‼︎」

と女の声。

全員が声のした方を向く。囲みの1人が言った。

「せ、生徒会長、、、」

最強と言われている生徒会長だった。

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