第2話 進学校

 ここは、S高等学校。全国でもトップ10に入る進学校だ。ここを目指して入る中学生が数多いる。

この高校は英検2級を保持している割合は、70%だ。

 難関大学にも多く進学している。

ここ、日本の受験事情は、共通テスト、センター試験が廃止された。大学の個別試験も廃止された。

かわりに全国共通テストが導入された。

 S高等学校に通う生徒、道中修吾は今日も彼女の濱田優子と一生懸命勉強している。

 「大学で勉強したいことがわからない。」

道中がそういった。

 「そうなの。私は小説や古文、歴史が好きだから文学部に進もうと思ってる。」

 「優子はしっかり、進路を見据えていて、すごいな。俺は、とりあえず、進学校に入ればいいと思った。そしてこの高校に合格した。大学も同じように決めようかと。やりたいことなんて今決めてもころころ変わると思うしさ。」

 「私は、そういう決め方はできないタイプかな。しっかり将来設計をしたい。計画をぼんやりでもたてないとと思っちゃうの。」

 ふたりとも文系だ。修吾は数学が学年トップだ。それゆえ、経済学部に進もうとしている。

優子は文学部を志望している。

大学はどこに行っても同じだろうか。難関大学から、国立大学、私立大学と多くある。私立大学の授業料は高いから国立に入ってほしいと修吾は親からやんわりと言われた。

 全国共通テストの本番一発のみで合否が決まる。

全国共通テストはタトゥーみたいなものだ。センター試験や共通テストは大学入学後にはもう受けることがなかった。そして、そんな話を続けている人たちはいつまでも受験が好きな人たちで過去の栄光に浸っている人たちになる。しかし、全国共通テストは死ぬまで受け続けなければならない。大学教授や塾の先生は年を取るごとに点数が伸びていく。

 しかし、それ以外の人は点数が落ちていく。

修吾は現在2040年の日本の制度に疑問を持っていた。この全国共通テストのスコアがいつまでも残るのはいやだ。これが資格がわりになる。これを持っていると資格の幅が広がる。

 進学校の良いところは、誇りが持てる点だ。制服で賢い高校というイメージがある。

 「嫌いなユウチュウブチャンネルがあるの。」

優子がいった。

 「何チャンネル?」

 「栗林チャンネルが嫌いなの。」

「どうして?」

「まず、でぶなところが嫌だ。Fラン大学のことを批判している点ね。その人は塾講師ユウチュウブバーだから、成績のことを発信しているのはわかるんだけど、Fランと言われるような大学を批判するのは違うんじゃないかな。」

「俺も見たことあるわ。Fラン大学生からしたら、良い気はしないな。受験生のためとはいっても誰かを傷つけているのに気づかないのかな。」

「あいつは、嫌いだ。あいつは塾の経営者でもあるけど、そんな塾に入りたくない。」

「どこかの記事でFラン大学は予備校や塾の批判の対象になるって記事を読んだよ。塾でFラン大学に行かないようにってだから、勉強しなさいよって宣伝するネタに使われているんだってよ。」

「そうなのね。知らなかった。文句を行ったところで仕方ないわね。勉強しましょ。」

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

学習強制社会 狼男 @shinshin4445

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る