序章 4話 改造

「とっておきのものを見せてやるよ」

そう言われてガレージの中に入る

「ここは俺の父さんのガレージなんだ」

拓磨がそう言うと、奥に

2台の車が停まっていた。

昨日対戦した赤色の車と初めて見る黒色の車だった。

「お前のSBM、ターボついてないだろ?」

2人はターボが何かわからなかった

でも車のパーツだという事はわかった。

「ターボって何ですか?」

颯太が質問する。

「ターボはな、簡単に言うとエンジンに大量の風を送り込む機械や。つけるだけで車をパワーアップできるって事」

謙信と颯太はへ〜と口を揃えて言う

「でも、俺学生なんでバイトでしか稼いでないんでチューニングパーツ買う金は今持ってないっすよ...」

そう、謙信は半分親の金で車を買ったため、車を買う事ができたが

今の謙信は無一文に近かった。

「そこでだがこのターボ、俺のお古だけど欲しいならくれてやるぜ」

と、拓磨が言う。

謙信は車の改造を一度もした事がなかったため、

あまりその良さに気づけなかった。

だが、謙信はもらえるならと、ターボを譲り受けた。

「あ、ターボつけるとハイオクになるぞ」

取ってつけたように拓磨が言う

少し困った顔をした謙信達だったがターボをつけることにした。

「そういえば、先輩が乗ってる車って何ですか?」

颯太がそう言うと拓磨は、

「赤い方がNFCで黒い方がGH45ってやつだ」

どちらの車も学生が買えるような値段ではなかった。

「どうやって買ったんですか?」

と、謙信が言う

「ああ、GH45は父さんが乗ってたやつでNFCはバイトしまくって中古で買ったんだ。車の改造がしたいならいつでもうちに来な」

そう言われ、帰る支度をし、ガレージを後にした。



「なあ、颯太 もう一回峠を走りに行かないか?」


「昨日のは慣らしって事で今日行こうぜ」


「いいけど、事故だけはごめんだからな」


「へへ、じゃあ夜迎えに行くな」

そう言って謙信達は解散し、夜になるのを待った。

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