貧民街
第11話 潜入
「そろそろ、いけるか?」
「うん、いけそうかな」
「じゃあ、明日か明後日に実行でいいか?」
「そうしようか」
俺らは貧民街の人々を仲間につけるための話し合いをしていた、
「ところで、『隠密』ってどれほどのもんなんだ?」
俺がそういうと影山はスゥと姿を消した
「どこ行った?」
「あ、そこかな?」
「あぁ、そうだな」
俺は見つけられなかったのだがショウと彩は一点を指さす
「え、なんでわかったの?」
「なんか、気配が消えてなかったから。」
勇者と武道経験者スゲェ
俺が気付けなかったのは多分ステータスが低いのもあるだろう。
でも、強い奴らにはバレる程度か、、
「隠密ってどうやったらレベル上がるんだろう」
俺はレベルが上がればバレにくくなると思ったので呟いてみた。
結局全員分からないので、目線を明後日の方向に向ける。
「まぁ、使ってたらレベルは上がるんじゃないか?」
「それもそうだな」
とりあえずこの話はここで落ち着いた。
――――――――
「貧民街ってどんな感じなんだろう。」
「武器屋があれば武器も調達したいな」
「逆になかったらどうするつもりだ?」
「え?そりゃ衛兵をねぇ、、、」
彩は虚空に向かって拳を素早くふる。素手でやろうとするあたりヤバイデスネ。
「、、、というわけだから、、、影山、武器についても頼めるか?」
「うん、、、やってみるよ」
大体の作戦が決まったところで、、
『コンコン』
扉をたたく音がした、こんな遅い時間なのに、、
もしやバレたか?と思い全員で戦闘態勢をとる、
そして、十分な警戒態勢をとったショウが扉を開く。
「えーと、あ、、、、えっ!」
そこにはクラスの中でもカーストトップのクラスのマドンナ、
まぁ、扉があいたと思ったら戦闘態勢を取られていたらそらそうか。
―――――――――
「・・・・・そういう事があったんだよ、くれぐれも内緒で頼むぞ」
若花さんは彩から今までのことを伝えられていた。
若花さんは誰かに話したりしないだろう、
それよりなんで、俺の部屋に来たんだ?
入学してから何かと関係はあったけど、
なんか不自然ぐらいに関係あったけど、、、、
まぁ、とりあえず
『 若花 美香 聖女
Lv.13
【スキル】
治癒魔法 使用MP 10~ Lv.5
この魔法で使われたMP分が相手の再生力に変換される。
付与魔法(生物) 使用MP10~ Lv.5
生物にバフ、デバフをかけることができる。
無生物や死体には不可能
HP 320/320 MP 600/600
PW 100 DF 200 』
なんだこのMPに全振りなステータス、、、、
というかそのステータスにすらHPとDF負けてんのかよ!
それにしても『付与魔法』と『治癒』か、影山以上にサポート特化だな。
「なぁ、若花、付与魔法ってどんな種類があるんだ?」
「えーと、バフの方は『身体強化』『魔法強化』『精神強化』で、
デバフの方は『鈍化』『魔力使用量増加』『精神衰弱』かな」
ん?聖女とは思えないほどデバフに悪意のあるものがあるんだが、、
というかレベルの割にスキルの方のレベル高くね?
「なぁ、スキルってどんぐらい使った?」
「結構使ってるから覚えてないなぁ」
「そうなんだ」
そう言えばさっきからショウが話に入ってきてないな、いつもは率先しては言ってくるのに。
「なぁ、ステータスプレート見せてくれないか?」
声をかけるタイミングを探っていた彩が声を発した。
――――――――
「じゃあ、明日かな」
俺らは影山の『説得作戦』を再確認して、日にちを明日に決めた。
明日は幸い、休養日で何も予定がない。
「まぁ、それがいいか」
「影山、たのんだ」
「影山くん、お願いね」
「うん、任せて」
影山の目は明るい部屋の中でも目立つぐらい輝いていた。
――――――――――――
「じゃあ、行ってくるね。」
5人で町まで行き、そこから影山は隠密を使い、貧民街に侵入する手筈だ。
俺らは前の西端?の通りに来た、貧民街と貴族街には扉があり、衛兵が二人もいるので、衛兵の気を俺らが引いて、その隙に行ってもらうことにする
「そこの衛兵さん、ちょっと聞きたいことがあるんですけど、、、」
ショウが衛兵二人に話しかけ意識がそっちへ行ったとき、俺は後ろで『隠密』を発動している影山にサインを送った、
そのあとは少し扉が動き、閉じた。
それに衛兵たちは気づいた様子もなかった。
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僕はすんなりと入れたに驚きながらも一つの関門を抜けて、次の関門が見えてきた気がした。
ここが、貧民街か、、
思っていたより、しっかりしているな、
別にスラムというほどではなく、よくラノベとかで見る町よりは少しぼろい感じだ、
そこではみんなが何かをあきらめた様子だが活き活きと生活していた、
こういうのを吹っ切れたというのだろうか。
僕らが彼らの生活を崩してしまうかもしれない、
そんなことも思ったが、ここは自分らのエゴを押し通そうと決めた
ずっとこうもしてられないので、そこら辺にいた優しそうなおじさんに声をかける。
「あのぉ、ここの有力者ってどなたでしょうか?」
「あぁ、ハボックさんだな、あの人になにか用があってきたのか?」
「はい、できればどこにいるか教えてもらってもいいですかね?」
「あぁ、そうかい、じゃあ、俺についてきな」
そう言ってその人についていくと、貧民街の中で一番大きい建物についた。
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