合流そのに

『…わたしも実は襲ってきた連中に攫われそうになった。。』

『それで返り討ちにしたと。まあ、当然だな。』


人攫いにあって無事に帰ることはまず無い。

それに、ルキナの様な美少女がどうなるかは説明不要だろう。


『とりあえず、無事に合流出来てよかったな。』

『…うん。…ノワルは大丈夫かな。…私達に来た程度の連中なら心配いらないけど…どんな怪物がいるか分からないし。』

『そうだな。ノワルがそう簡単に攫われる事はないだろうけど、絶対は無いからな。』

(ノワルの本気がどんなモノかは、正直想像もつかない。ルキナもそうだが、正直全く底が見えん。)

まだまだ底が見えない2人に戦慄しながらも、タカシは自分達に起きた事や、ギルドで通達のあった事件について考えていた。

(この短時間で、2人とも襲撃に遭ったのは偶然だろうか…

当たり前の話であるが、治安が良い場所では人攫いの襲撃に遭う確率は低い。

だが、今は連続して襲撃事件が起きてるいるらしい。)

酒場の雰囲気が少しピリピリとしている。

そんな中、タカシとノワルの近くで話す冒険者達の会話が耳に入ってきた。


『おい…聞いたか?新人の冒険者が、行方不明になってるらしいぞ。』

『冒険者だろ?それぐらい珍しくもないだろ?冒険に出りゃそういう事になっちまうのはよくあるだろ。』

『んな事は分かってる。そうじゃねえんだよ。』

『どういう事だよ?』

『それがよ、この街の中で行方不明になってるんだってよ。しかも、街全体ではなくこの辺一帯で、変に多発してるんだってよ。』

『おいおい…何だそりゃ。』


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