動きだす黄金

淡々と事実を告げた。


『そうですね。ゼース様が対応するには彼らの力は低次元すぎます。行ってまいります。』

シュン…

黒衣の男はその場から一瞬で消えていった。

ゼースはそれを見ても特に驚きもせずに出ていくのを見送った。


『犯人の大体の予想はつく。多少のヤンチャは見逃すが限度があるからな。』

争いが起こりやすい環境である事は承知の上である。


王国某所

報告を受けたアロガントは怒鳴り散らしていた。

『このクズが!なんであの程度のゴミを攫ってこれない!?』

バガン!!


『ぐはぁ!!も、申し訳ありません!』

タカシを襲撃した男は殴り飛ばされていた

『チッ!使えん奴らだ!!』

気に入らない。何故こうも上手くいかないのか。

せっかく俺が抱いてやろうとしたのに拒否をした女。

俺のものに手を出した男ども。


本来なら今頃、全員奴隷にして嬲ってやる所なのに、1人も攫っていない。


『も、もう一度だけ我らにチャンスを!!』

泣きながら懇願する男に

『最後だ!コイツを攫ってこい。全員でだ!コイツさえいれば、今までの失敗は無しにしてやる。報酬も好きなだけくれてやる。』

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