王都の変質者

男の首にはエンブレムの様なものがあった。

投げ飛ばした拍子に砕けたのか半分以上なくなっており、よくわからない。

『何かしらこれ。壊れててよくわからないけど、金色で無駄に凝ってる。』

とりあえず、騎士団の詰所にロープで縛って引きずっていった。


そんな事をしている頃、タカシとルキナは買物をしていた。

『そろそろギルドに行くか。』


『…もう少し見てくるから、先に行ってて良いよ。』

『分かった。先に言ってるぞ。』

資料室で時間を潰せば良いかなと考えギルドに向かった。


そんなタカシを物陰から睨む者がいた。

『あの庶民…俺の女に馴れ馴れしいな。前に見た時から気に入らなかったんだ。』

『やりますかい?』

『やれ。そうだな…適度に折って俺の前に連れてこい。』

『了解』


近道をしようと、裏路地に入ったタカシは周りを警戒しながら歩いていた。

(王都って表の道や広い所とかは治安は良いけど、ちょっと裏に入ると治安最悪なヤバイ所に行く事もある。)

様々な種族が混在している上に人口も多いので、悪い奴も相応に多いみたい。

どぉぉぉん!!!

突然目の前に、銀の髪のカツラをしている大男がタカシの前に現れた。

『な、なんだ!?変質者か!?』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る