怪しげな

『良かった。』

部屋を回ってみると、アンデットはいなくなっていた。

ただ、アンデットが暴れていたため、もはや廃墟というレベルの荒れようだった。

『タカシとルキナを呼んで掃除しましょうか。』

街に戻り商店街の裏道を通ってタカシ達を探しているいると、悲鳴が聞こえた。


ドン!

『ああ…!!ひったくり!!』

突然物陰から現れた、白髪のカツラをして女性の服を着た男が


『どけどけ!!』

犯人がまわりを押し除けながらこちらの方向に走る。

ノワルはそれを避けると同時にカバンを掠め取り、路地裏に男を投げ飛ばした。

『な、なに!?ぐが!?!?』

意識を一瞬で刈り取り縛りあげて、カバンの埃を払って座り込んでいる持ち主に返すと

『ありがとう。助かったわ。あ、あなたすごいわね。』

と驚いた様子だった。

『たまたまですよ。運良く転んでくれただけですよ。』


『それにしたってすごいわ。お礼に何かご馳走するわ。』

『い、いえ、運良くいっただけですし、これから用事もあるので、お気持ちだけ。』

『そう?でも、本当にありがとうね。』

女性と別れたあとに気絶させた女装男の所にいくと

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る