なんだと!?


『で、どうするかだ。魔力が効かないってのはかなり厄介だぞ。』


ルキナが石をコアめがけてなげつけた。


『…これなら!どう!』

凄まじい速度で迫る石だったが

ヒュン!


カン!

なんと、ゴーレムが腕で弾き返したのだ。


『…やっぱり無理。』

『やっぱり、石程度じゃ厳しいか。』


物理攻撃が高い位置にあるコア付近以外の部位には効果が薄い上に、腕がそのままだ硬い腕でコアを守る動きをする。



『あの巨大な体は相当な重さがあるはず。その重さをなんとかして利用できないかしら。』


重さか…あのデカブツを何とかして倒す…

足場をなんとか出来れば。


『足場をなんとかして、崩せないかな。足を崩せれば、腕を着くしかないし、コアを下に持って来れる。』

俺の案にルキナが何か思いついた様子で言う。

『…魔法で穴とか沼とかにして転ばせられないかな?』

『試してみる価値はあるわね。本体には魔法が効かないけれど、足場の地面になら効果はあるはず。』

こちらが動きを見せないので、ゴールデンゴーレムはその場に動かずにいる。


『あのデカさだからな。相応の準備がいるはずだよな。』

大規模な魔法となると、魔力を練ったりしなきゃいけないからな。

『…なら、タカシと私が囮になる。』


『仕方ねえ。あの腕に当たったら即死だろうけど、やるしかない。』

『…大丈夫。あまり速くないから。』

そ、そうか?ならいけるか?

実際、ゴーレム系のパワーはかなりのモノだけど、速度は、そうでもない。

『30秒稼いでくれれば、やれる。』

ノワルが自信に満ちた表情をした。

なら、やれる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る