第13話 ヘクスの依頼

『そういうことですね。あとは俺のカンと言ったところです。予感がとも言いますが。』

『カンかよ!』


直感的に何かがあると感じるとということだろうか…

『まあ、そんな感じですので、よろしくお願いします。』

これは、何故か分からないが、行った方が良さそうだな。


ヘクスはワイヴァーンを倒せるくらいだし、噂に聞く戦士隊の実力が見れるかも??


『分かったよ。ちょうど俺の主人もどこかに用事があるみたいだしな。』


『ありがとうございます。とりあえず2日後にここに集合でお願いします。』

『2日後だな?了解した。』

『メインは俺の試練と調査ですので、冒険の準備だけで問題ないです。』

『分かった。その準備をしておくよ。』


と話して別れた。

するとノワルがここに近づいてきた。


『聞こえてたわよ。。ちょうどいいわ。少しの間、別々に行動しましょうか。油断しないようにね?』


言われるまでもない。油断大敵というしな。

『分かってるよ。ヘクスと一緒ならよっぽど大丈夫だと思うけどな。』

アイツは只者じゃ無い気がする。


『そうね。彼と一緒ならその辺の心配はないわね。』

真剣な声音から本気である事が分かった。

『やっぱり相当強いのか。』


正直、ノワルの実力が高いことは分かるが、どの次元なのかが分からない。

しかし、そんなノワルがここまで言うからには相当な猛者なのだろう。


『そう言う事。そろそろ私は行くわ。1週間後にここで。』

『どこに行くか知らないけど、そっちも気をつけてな。』

『ええ。』

と笑って去って行った。

なんだか意味深な笑みだったけど、俺になんか関係あるんじゃないよな。

…時間が余ったら修行するかな。

と言う事で、鳥狩りだ。



ギルドでヘクス達と合流し、試練の詳細を教えて貰った。

王都から北の方にとスエム湖という湖がある。

その周囲を森が囲んでおり、王都側は沼地に覆われているみたいだ。

そこで、1000匹規模の青銅剣鳥を群れのうち80%を残した状態で長を倒す事だという。

つまり、800匹以上の群れを超えて長を討伐しなければならない。

ヘクスには、試練を乗り越えたかを依頼者に伝えるために、もう1人付いてくるようだ。


『その方は?』


合流後にヘクスの隣にいるメガネの長身のイケメンが気になり聞いてみた。

細身であるが、サラサラな髪の毛と知性を感じるメガネと非常に落ち着いた雰囲気をもつ男がヘクスの隣に立っている。


『彼の名はアピオス。騎士団の医師隊に所属しています。』


イケメン改めアピオスさんの紹介をしてくれた。

『アピオスです。試練の見届け人として着いて行きます。よろしくお願いします。』


と軽く頭を下げた。


『こ、こちらこそよろしくお願いします。カミヤ・タカシです。』


慌ててこちらも頭を下げた。


『彼は医師隊の中でも高い能力をもっていてね。運が良かったよ。彼は多忙な身だからね。』

『それはまた…』


なるほどな。もしもの時のためにって所もあるんだろうな。


『アピオスさん。彼がもし巻き込まれたりしたらよろしくお願いします。』


『構いませんよ。大抵の傷は治しておきますす。』


『とりあえず、向かうとしますか。』

ヘクスが立ち上がり行ったので、ステム湖を目指して出発した。



『』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る