第12話 試練
そもそも隊舎の位置がわからない。
どうしようかな…とギルドの酒場で考えていると肩をたたかれた。
振り向くと
『この前ぶりです。』
と笑顔のヘクスがいた。
『おー良かった…探しに行くところだった。それにしても、なんで俺がいる事が分かったんだ?』
『ノワルさんがいるなら、大して時間はかからないと思ったし、約束をしておけば君もすぐに帰って来ますからね。』
なるほど…確かに。
『とりあえず、なんか飲むか。俺はミルクコーヒーで。』
『俺は麦茶で。』
お互いに飲み物が来てから話始めた。
『それで?話とは一体…』
『実は、面倒な方から依頼を受けましてね…まあ、試練とも言いますが。』
『面倒って…悪いけど、俺はそんなに強くないし頭もよくないぞ?』
『いえ。その辺は大丈夫です。話というのは、試練にでる青銅剣鳥についてです。』
『青銅剣鳥って、あの群れを作ってる鳥モンスターだろ?』
図鑑に載っていた少々面倒なモンスターである。
『はい。俺はあのモンスターの群れの長を倒せって話が来ていまして、それについて来てほしいです。』
予想外の頼み事である。
『え??何でまた…』
『彼らは戦闘力が低い者ほどよく狙いますし、1人で行っては行けないと言われたのと、君の中にある何かが気になってね。』
『お、おう。何だかよくわからない話だけど、俺の中にある何かって一体なんだろうか?』
『それの何かを確かめようと思いましてね。』
何かを思いついてる様だが、何だろう。
『つってもどうするんだ?』
『彼らの長は滅んだあの国の方から来たそうです。そして、なにか様子が変みたいなんですよ。そこで、あなたと言うわけです。』
俺のいた国の王都は狂王の死後、謎のモヤがかかっている。そんな中から出てきたらしい。
『なるほど…俺の出身地からきたからって事か。』
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