第2話 陽恋
空には茜が差していた。それは強い西日であった。
僕達はあぜ道を歩いていた。
隣りにいる君の、艶やかなロングヘアが、風に靡いてさらりと揺れた。
「何見てるの」
ふと君が声をかけてくる。
「太陽を見ていたんだよ」
僕は君に微笑み返す。
「綺麗だものね」
君の横顔が夕に染まる。
まだ、陽は昇り始めたばかりだ。
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