Bruno Mars - 24K Magic
「5月病」──それは4月下旬から5月にかけて訪れるゴールデンウィークと呼ばれる大型連休が過ぎ去った後に感じる憂鬱に起因する心身に不調を表す俗語です。今年もゴールデンウィークが終わってしまいましたが、皆さんは如何お過ごしでしょうか。僕はここ最近めっきり気分が優れないので、せめてこのエッセイを書いているうちは大好きな音楽を聴きながら、ハイテンションで孤独な時間を楽しみたいと考える今日この頃です……!
──今日はそんな5月病をも吹き飛ばすような、最高にノれる1曲を持って来て参りました。アメリカ・ハワイ生まれの超有名シンガー・Bruno Marsの代表曲『24K Magic』でございます!
まずは前回の予告部分で述べたヒントの答え合わせを致しましょう。改めておさらいですが、前回紹介したEd Sheeranの『Thinking Out Loud』は、第58回グラミー賞で計3部門にノミネートされ、そのうち最優秀楽曲賞と最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンスを同時受賞したことで有名です。本国イギリスにおいては通算12週にもわたってシングルチャート1位の座を堅持しており、欧州各国のみならず、オーストラリアや南アフリカにおいても同様にトップを獲得しました! まさに、獅子奮迅の勢いで世界各国の音楽ファンを魅了した訳なのです……!
──あれ、まだEd Sheeranの紹介が続いているんですか?
そう思われた方、慌てないでください。この記録を述べたのは、今回紹介するBruno Marsの凄さを強調するためでもあるのです。
どういうことか説明すると、アメリカのシングルチャートにおいては『Thinking Out Loud』と同じ2014年にリリースされた、イギリス出身DJ/プロデューサー・ Mark RonsonがBruno Marsをフィーチャリングして制作された『Uptown Funk』が、破竹の勢いで世界各国のチャート1位を独占していた前者を抑えて、米・Billboard Hot 100で堂々の"No.1"を獲得していたんですね!
もっとも『Thinking Out Loud』は、『Uptown Funk』が米国1位の座を死守した8週にわたって2位に甘んじるという結果になりましたが、その後Edは2017年に名曲『Shape of You』をリリースして、米・Billboard Hot 100におけるトップの座を奪還するに至りました。──EdとBrunoの間には、意外な因縁めいた繋がりがあったんですね……!
そこで今回紹介するのは『Uptown Funk』です──と言いたいところなのですが、生憎、当該楽曲はBruno Marsがフィーチャリング出演した側のコラボ曲となりますので、各自ご興味があればご自身のデバイスでご鑑賞ください(もっとも、あまりに有名過ぎるので聞いたことがないという方はほとんどいないでしょうが)。
それに、今回は第42回目となるので、"42"を反転させると"24"になるという短絡的な発想に基づき、2016年11月に約4年ぶりのリリースとなったファン待望の3rdアルバム『24K Magic』に収録されたタイトル・ナンバー『24K Magic』を取り上げさせていただきます!
おっと、Bruno Marsの偉業を熱く語るあまり、彼自身の紹介が疎かになっていましたね。Bruno MarsことPeter Gene Hernandezは、自身の楽曲もさることながら、同国出身のアーティスト・Anderson .Paakとの共同プロジェクト・Silk Sonicで、第64回グラミー賞における4冠を達成するなど、多数のグラミー賞受賞歴がある言わずと知れた天才です(しかもSilk Sonicとして、第65回のグラミー賞選考は辞退するという謙虚っぷりです)。
Bruno Marsという名前の由来は、ふくよかだった幼少期の体型に
それでは、そろそろ歌詞紹介の方へと入っていきましょうか。5月病の倦怠感に悩まされている方も、元気が有り余ってどうしようもないという方も、24カラットの純金を思い浮かべて、ミラーボールのように輝く黄金の中を踊っているような気分で楽しんじゃってくださいな……! ("karat"は金、"carat"はその他一般の宝石の質量を表す単位ですので、24Kといったらおそらく前者を意味しているのでしょう)
[Intro(0:00~)]
「今夜」
「君を最高の気分にさせてあげるよ」
「両手を空に向かって高く上げて」
「今すぐパーティーを始めよう」
[Chorus(0:21~)]
「遊び人共め、ピンキーリングを月に向かって突き出そうぜ」
「ガールズ、皆何をしようというんだい?」
「純金のように輝く魔法の世界へようこそ」
「筋金入りの遊び人め」
「見ときな!」
──最高の気分にさせてくれるらしいですよ……! 僕はもう、このイントロを耳にしただけで気分上々です。天に向かって両手を突き出し、横揺れパーティーの始まりです。
ピンキーリングは、小指を意味する"pinky"と名付けられている通りの小さなアクセサリーですね。主に恋愛祈願や大願成就といった願掛けのような意味があると聞きますが、海外でも同じような解釈がされているのかまでは分かりません。とはいえ、どのような意味が込められていようと、アクセサリーの輝きを純金のように光る魔法と月明かりに照らして、ただひたすらに
[Verse1(0:42~)]
「さぁ、ショータイムだ」(×2)
「誰が戻ってきたと思ってるんだ?」
「まさか、ご存じない?(奴等に教えてやれ)」(×2)
「俺たちが姿を見せればすぐに気づいちまうだろうさ(ご覧に入れよう)」
「ジャラついたネックレス着けて」
「ブランド物のミンクを合わせて」
「イングルウッド産の高級シューズもあれば最高」
「見惚れすぎんな、火傷するぜ」
「憂鬱な青色も燃え上がるような情熱の赤に変えちまうことで知られてるんだ」
[Pre-Chorus(1:00~)]
「なんてこった、ポケットに金が有り余ってる俺は罪な男だぜ」
「カワイ子ちゃんたちが俺を取り囲んでロケットの発射待ちさ」
「怒るなよ? 怖い顔してないで、皆アツくなってるのは俺のせいじゃないだろ」
「遊び人共だけ、ついてきな」
[Chorus(1:17~)]
繰り返し
──うーん。スラング増し、イディオム増し、難解表現増しの三拍子に僕の頭はパンク寸前です。何とか頑張って翻訳しましたが、直訳しても以上のような意味には決してなりませんし、独自の解釈による意訳が多分に含まれているので、自信はありません……。
取り敢えず、歌詞の主人公(おそらくBruno自身)は自信満々なスーパースターといった感じですね。誰もが自分の存在を認識していて、派手なネックレスにミンクの毛皮で出来たブランド服を身に纏い、イングルウッド(米・カリフォルニア州の一都市)の高級シューズを履いている彼は、まさしく純金のような眩い輝きを放っていることでしょう。「青色」も「赤色」に変えるというのは、憂鬱な気分で塞ぎ込んでいる人も真っ赤に燃え上がるようなパリピに変貌させることができるという主人公の自信の表れでしょうね。
サビ前のフレーズは、まあ何というか、端的に言えば下ネタですね(笑)。解説は要らないかと思うので、割愛します……!
[Verse2(1:36~)]
「2番は詐欺師にギャングたち」
「悪女共やお前の不細工な友達に送るよ」
「ちょっと良いか? 良いこと教えてやる」
「女たらしの罪な仕事ってやつをな」
「まず、お前が軽く一口、酔ったフリして馬鹿になったら」
「湯水のように金をつぎ込むんだ」
「生き生きとし過ぎだよな」
「文句は神様にでも垂れておけば良い」
「『#祝福を』みたいな感じで」
「向かうところ敵なしってとこだな」
[Pre-Chorus(1:57~)]
繰り返し
[Chorus(2:10~)]
繰り返し
[Bridge(2:30~)]
「俺が行くとこでは皆が」(×3)
「根っからの遊び人」(×3)
「さあ、だったら、今こそ」
「こんな風にぶち上げてやるから俺を見ておけよ」
「24金、純金の如き魔法(何だこの音は)」
「24金、純金の如き魔法(ノれるな)」
「24金、純金の如き魔法」
「抵抗するな、感じるままに」
[Chorus(3:04~)]
繰り返し
以上、遊び人の、遊び人による、遊び人のためのパーティー・チューンでした! 純金の魔法は如何でしたか……?
それにしても、ここ最近は有名どころのアーティストばかりを紹介していますね。そろそろ誰も知らないようなマイナーなアーティストを持ってくるのも良いかもしれません。あるいは、最近は徐々にPV数も伸びているので、改めて「読者の皆様のリクエストはいつでも受け付けております」という告知を久々にしておきましょうか。勿論、どのエピソードにコメントをくださっても必ず要望は反映させて頂きますので、楽曲紹介以外にも何かご希望の点などございましたら遠慮なくお願い致します。
それでは……!
†††
※本作における改行後の連続する「」内は主に作品タイトルとなっている楽曲の歌詞の一部分又はその翻訳です。今回はBruno Mars - 24K Magicから引用しております。
※本作品は、著作権法32条1項に依拠して公正な慣行のもと批評に必要な範囲で「引用」するという形で楽曲の歌詞を一部和訳しております。文化庁は引用における注意事項として、他人の著作物を引用する必然性があること、かぎ括弧をつけるなどして自分の著作物と引用部分とが区別されていること、自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること、出所の明示がなされていることの4要件を提示しておりますが、本作品はいずれの要件も充足していると執筆者は考えております。
※カクヨム運営様からも「カクヨム上で他者が権利を有する創作物の引用をすることは可能ですが、その場合は、著作権の引用の要件に従って行ってください。また、外国語の翻訳は書き方にもよりますが、引用にならないと存じます。」という旨の回答によってお墨付きを得たものと解釈しております。
※ただし、歌詞原文の全てを掲載することは引用の範疇を越えると思われますので、読者の皆様は紹介する楽曲の歌詞をお手元の端末などで表示しながら、執筆者による独自の解釈を楽しんでいただけると幸いです。
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