心と演技
葵ちゃんになってから問題になったのは仕事場や話をしてないおじいちゃんおばあちゃんと話す時に前と同じ様に話さなければならない事です。
理解を得られてないor言えてないなら私〜とか言う事が出来ません、大人の男の人でも私はとか言いますが、声下げないと女の子見たいな声なので色々気を遣わなくてはなりません。
「声低めにしたり、色々言わない様に気をつけなきゃ行けないの疲れる...」
声は低くする事は男性ホルモンによってできますが高くする事は出来ません、声の低い男の人は女の子になるにあたっては手術したり声を時間をかけてトレーニングしたりしないといけないので贅沢な悩みでもあるのですが。
彼氏や仲のいい人には私で話すので気楽でやっぱり複雑です。
「理解が広まったとしても私は結局気を使うんだろうな...」
結構理解はされたとしても、私は周りに合わせて演技をしなければという気持ちがあります、だから何故人間は好きに性別を変えられないのかなと少しばかりどうしようも無いことに文句を吐きます。
本気で悩むと辛い事ばかりで複雑で、救われない事ばかり、それでも私として進まなくてはなりません。
「でも大半の人は色々偽って生きてるんだし、私だけじゃないよね」
笑って誤魔化して人前では怒らないようにする、痛くても人にはあまり見せない、不器用な生き方をしてる人も私は多いんじゃないかなと思い、私は今日も周りにいい自分を演技する。
女の子になる道はやっぱり大変なのだと葵ちゃんは思う。
「それでも女の子になりたい」
きっと成し遂げだ人達はこの気持ちが強かったんだろうなと私は思った、性別を変えても色々大変な事があるのにそれでもなりたいものになりたくて、諦めないでお金を貯めて手術をしたりする訳なんだから。
心と身体の問題は難しいだからこそ真剣に向き合いたい、演技をしても心が負けない様に。
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