今日の天気はダイヤモンド💎

たから聖

第1話 新しい出発

私はある企業に務めるOL。

でもね…何か満たされないの……


その理由を探したくて週末旅に出たわ。

だけど…そんな時に限って、彼氏とも上手くいかないのよね?



1

そう考えたりもしたわ。

自分探しの旅なんて、海外へ行かなきゃって感じ。



だけど私は、風情のある京都を選んだ。

京都は…舞妓さんが居るのね。

1度見てみたかったわ。



思わずスマホのシャッターを切る。お店で頂いたお抹茶も撮ったわ。

店で並ぶ雑貨達も

【買って、買って】と可愛らしく私に訴えかけてくるの。



私は、1つのに目が釘付けになった。

手に取ってみるとしっくりくる。


心の内側からの欲求がフツフツと

湧いてきて、

思わず購入してしまった。



その宝石✦にも見えるキラキラした石、私の今後の人生にきっと力を与えてくれる。


そう素直に思えたわ。


思う存分に京都を楽しんで帰り道にあるチラシに目が行った。



【【クレイセラピスト】】


イナズマが身体に走ったのを感じた。



そう!そうなのよ!

私は、いつか美容業界に入りたかったの!


そんな懐かしい感情を思い出し、

パンフレットを1冊持ち帰ってきた。







あれから一年……


会社を早期退職して、私はクレイセラピストへと転身した。



そんな選択にも彼氏は驚かずに、


『信じた道をつらぬけ!』と励ましてくれた。




お客様にも愛されるセラピストに慣れた私の部屋には、


購入した、

ダイヤモンドの様にキラキラ光る石が……



たくさんの想い出と共に丁寧に保管してある。




私は、その石を見る度に思い出す。



そして、こう思うのだった。


《今日の天気は……まるでダイヤモンドの様だわ。》





と………。





[完]

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今日の天気はダイヤモンド💎 たから聖 @08061012

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ