第4話
陸自にユズノサハリンスクを占領されたことでロシア軍は司令塔を失って更に陸自が精鋭なのに対してロシア軍の兵士たちはまともに訓練を受けていない。ましてやウクライナ戦線で負傷をしてまだ完全に回復していない兵士もいるぐらいだ。そんなロシア軍はウクライナと同じく部隊同士の連携が全く取れず、制空権も空自に取られ、制海権も開示に取られた。そしてユズノサハリンスクの占領の3日後にはロシア軍に対して本土のロシア軍からミサイル攻撃がある様になった。この事に現地の兵士達は絶望して遂に全軍がロシア軍のフレンドリーファイア開始から1週間後に降伏した。これにて陸自の樺太奪還作戦は成功した。また樺太は多くの資源がある場所だったことからこれでヨーロッパ諸国のエネルギー不足も解消されると思われた。しかしそうはいかなかった。
この日本により樺太が奪還、ロシア視点で見ると占領に激怒したロシアの独裁者ウラジミールプーチン大統領は国連条約で禁止されている化学兵器の使用を指示した。そしてロシア軍は化学兵器のミサイルを発射し始めた。これらのミサイルは本来ならばずっと昔に廃棄されるべきものでありウクライナ戦線でも使われていなかったのでかなりの量が残っていた。ロシア軍は自衛隊の高い能力を知っていた為、一斉にこれらの兵器でミサイル攻撃をかけて来た。空自や海自は撃墜に励み、地上の兵士たちは皆防護服を着た。そしてこの事件は世界中に知れ渡ってゆき、遂には中国までもロシアを非難し始めた。ロシアの孤立はどんどん深まり、進んでいった。現在はベラルーシを除く全ての旧ソ連国が反ロシアに変わっていた。
そして国連の緊急安保理が開かれてロシアへの非難声明と即座に占領終了命令が決議を取られた。結果は否決だった。何故ならロシア以外の14カ国は賛成したのだがロシアが拒否権を使ったからだ。
今度はロシアは核弾頭を発射した。幸いにロシアがメンテナンスに失敗していた為北極海に落ちたがこの事はあまりにもヤバすぎるとなった。そしてNATOは参戦も考え始めた。こうして樺太の戦いは第三次世界大戦へ発展していく可能性、そして核戦争へとなる可能性が出て来た。
時を巻き戻して3月1日にする。その日、閣僚会議でウクライナと軍事同盟を結ぶことが正式に決定されて、それを国会も認めた。さらに防衛装備移転三原則が改正されてウクライナに90式戦車を10台供与する事が決定された。更に海自がウクライナ海軍を黒海で援助する事になった。この事は岸田首相とウクライナのゼレンスキー大統領の話し合いで決められた。そして林外務大臣と浜田防衛大臣がウクライナの首都キーウを訪問する事になった。日本にとってこれはウクライナ戦争が始まって以来初の国の要人の訪問だ。ここで同盟を調印する予定なのだ。
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