第82話 2人とベッドイン!

 領主との話を終え、ホクホク顔の奥様達にメイヤとウルナさんが玄関先でハグされ、屋敷を後にした。


「何を貰ったんだい?」


「ドレスを何着か頂いたのです。古いものだと入っていましたが、手直しすればまだまだ着られますので頂いてきました」


「ああ。有力貴族は大きなパーティーとかで1度着たらもう着ないからね。でも余程気に入られたんだな」


「鏡を大層気に入られており、メイヤさんはこの細い体の何処に優勝するだけの力があるのか?と第二夫人様がおっしゃっていました」


「名前を知らないな。確か背の高い方だったね」


「第三夫人様からは他の者へとやはりドレスを頂きました」


 使用人が馬車に乗せてくれて、膝の上にも持っている。

 有り難い。

 俺は明日メイヤと奴隷にする者を連れて行き、奴隷化をしなきゃだ。

 宿にて荷物を降ろし、俺は1人であ部屋を取った。


 理由は推して知るべし。

 酷い事はしないが、自らの言質に後悔をしてもらい、同じような事が起こらないようにする。


 取り敢えず荷物を預かり、ウルナさんは今の住居に帰った。


 皆が食べ終わった後だったのでメイヤと2人して食べ、風呂の後部屋で休む。



 机にて書き物をしていたが、暫くするとドアがノックされ、タニスが入ってきた。


「御主人様に報告がございます。アルテイシア、ヨルミクル両名の準備が整い部屋の前におります」


「ご苦労。2人を部屋に入れたら君も休み給え。緊急事態以外、朝まで部屋に誰もこさせるな!」


「はっ。それでは休ませて頂きます。お休みなさいませ」 


「御主人様ほ御寵愛を賜ってきなさい。優しくして頂けるか、乱暴に扱われるかは部屋に入った後次第よ。ふふふ」


 テニスは意味深な事を予定通り話し去っていった。


「失礼します」


 2人が入って来た。

 俯いており、コートを着ている。


「コートはそこに掛けて、適当に座って。テーブルに水があるから、喉が渇いたら飲んで。ちょっと書き物をしているから少し待っていて」


 俺は2人の事を一瞥したのみだ。

 シュルシュルとコートを脱ぐ衣擦れの音がする。


 ふう!書き物が終わり、肩を叩き2人を見る。

 セクシーなネグリジェを纏っているが、、もしシャツを着ていなければ乳首が透けそうな薄いネグリジェだ。


「2人は自分の置かれた立場を分かっているか?」


「・・・はい。あっ、じゃなく、御主人様の性奴隷となったと・・・その、経験が無いので、出切れば優しくして欲しいなと・・・」


「お前、俺に指図出来る立場か?ヨルミクルはどうだ!?」


「御主人様は・・・私のような醜女に・・・反応できるのでしょうか?」


「す、過ぎた事を申し上げまし、ごめんなさい・・・」


 2人はビクビクしている。

 後悔しているだろう。


「ヨルミクル、お前醜女なのか?」


 俺はその顔に手を触れる。

 正確には鷲掴みにした。

 震えている。


「嘘をつかない方が良いぞ。アルテイシア、ヨルミクルは醜女か?」


「ざ、残念ながら・・・」


「そうか。俺の感性だと美人なんだけど、まあ、見た目は人それぞれ違うからな。疲れたな。さあ横になろうか」


「あの、私、私達は床で寝れば宜しいでしょうか?」

 

「せっかく広いベッドなんだから、3人で寝るに決まっているだろう?そうだ、ちょっと立って」


 2人はその場に立つ。

 眼の前にベッドがあるが、先ずはアルテイシアをお姫様抱っこし、アルテイシアが寝る所に投げた。


 キャッ!と短い悲鳴と共にベッドに投げ出され、観念したかのようにマグロになる。


「次はヨルミクルだな」


 彼女は目を瞑っている。

 しかし、先程治療魔法のリカバリーと欠損修復のレストレーション

 を使ったので、徐々に顔にあった火傷が消えていく。

 今目を開けたら、恐らく目が見えるだろう。


 彼女もベッドに投げたし、俺は2人の間に入る。


「2人共おいで!」


 俺は明かりを消し彼女達を胸元に抱き寄せると、頭を撫でた。  


 zzZzZZZZzzzZz


 そして俺は直ぐに寝息を立てたのだった・・・

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