おネエ(男)が悪役令嬢に転生
野口マッハ剛(ごう)
プロローグ
ここは、おネエのバー。
ひとりのおネエが酒を浴びるように飲んでいるのだ。おネエはここのバーで店員である。毎日のように、お客さんの悩みを聴いては、解決策を一緒に考えるのである。
おネエはストレスがたまっていた。おネエの世界も楽ではない。イケメンが来店すれば、おネエたちが取り合う。このおネエは、ストレスにお客さんの悩みを聴くことにあった。エグい悩みを聴くこともあった。
おネエは乙女ゲームをプレイしていた。
『身分差は恋の調味料』
おネエは、次第に意識がもうろうとなっていく。どうやら、酒の飲み過ぎのようだ。急性アルコール中毒。
おネエは二十代という短い人生を終えたのである。
次に目を覚ましたのは、乙女ゲームの悪役令嬢のイブリン・ナイト。公爵令嬢である。
今日も朝からお酒をたしなんでいる。
イブリンは徐々に、頭の中に映像が流れ始める。おネエのバー。これはなんの映像だろうか?
お酒をたしなんでいるうちに、イブリンは前世の記憶の映像が一気に流れ始める。
あ、ここは、乙女ゲームの世界。
鏡で自分の姿を確認するイブリン。
全てを思い出した、おネエこと、イブリン。
そう、おネエは乙女ゲームの世界に転生したのである。
おネエ(男)が悪役令嬢に転生 野口マッハ剛(ごう) @nogutigo
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