第26話 闇の力
「異世界の力はその程度なのか、正直がっかりだ」
「お前、、喋れるんか?」
「喋る必要がないから喋らなかっただけだ」
「なんやただの人見知り君やと思っとったわ」
リョウは黒い渦を召喚し刀を異空間にしまう
「なんや?なんで武器しまったんや」
「少しだけお前の力を試させてもらったが拍子抜けだ、この国にも用がなくなってきた頃に、また新たな転生者が来たとの話を聞きもう少しこの国に留まろうと思ったが、」
リョウはチラッとクラスメイトの方に目をやる
「おいなんやそれどういう意味や」
俺はリョウの視線を追うようにクラスメイトの方に目を向ける
すると何故か全員全く違う場所を見ている
「なんや?全員どこ見てるんや」
「奴らは今俺の幻覚を見せている、幻の戦う俺たちの姿を見ている」
「お前、、何者や、、、」
「俺は湯の国の将軍 榊原 リョウだ、来たるべき時に備えこの国の戦力を測るため数年前よりこの国の学生として潜入していた」
「来たるべきって目的はなんなんや!なんで学生になりすましてるんや!」
「王軍より学生の方が怪しまれるリスクは少ないからな、Sクラスだとある程度王軍の情報も入ってくる」
こいつは
みんなを危険に晒す存在かもしれない、そんな奴をこのまま野放しにはできない
「そんな話し聞いてこのままそうですかで終わると思ってんか!」
「想像力が乏しい奴だな、何故俺が今まで包み隠していた真実を今あったばかりのお前に話したと思う?」
リョウは瞬時に目の前に移動してきた
「俺は記憶も操作できる」
リョウが手を伸ばし俺の頭に触れようとした瞬間俺は瞬時にその手を避ける
「お前の事を殺す事になっても俺はあいつらを守る」
「それは無理だお前の力では」
俺はさっきまで消していたもう一体の笑いピエロを召喚し仮面に変える
「どんな方法を使ってでも」
これは何が起こるかわからないからと
裕太に止められていたが仕方ない
俺は装着していた泣きピエロ仮面を外すと、今仮面化した笑いピエロと被せる
二枚重なった仮面ピエロは怒りの表情の仮面ピエロとなる
とてつもなくおぞましい気配を放つその仮面を俺は顔に被せる
そこで俺の意識はブラックアウトした。
---リョウside---
ズォォォオ
「な、なんだこのおぞましい気は、、」
「シシシシシシ」
奇妙な声を上げる先程まで自分が
追い込んでいた相手からのプレッシャーで
すかさず先程しまった日本刀を再召喚する
「これは本気でやらないと本格的にやばいかもしれん」
冷や汗が頬を伝う感覚と場の空気が凍るのを感じる
ここまで自分の命に危機を感じるのは
いつぶりだろうか
このバングルなど上限値を一気に超えるダメージを喰らってはおもちゃも同然
俺はこんな場所で死ぬわけにはいかない
この国で得た数年間の情報を我が国に
持ち帰らなければ、
我が国に言い伝えられる書物では
そう遠くない未来に世界の危機が
訪れる
国同士で争っている場合ではない
「俺とした事が相手の実力を見誤るとはなんと愚かな、最後の最後で気を抜いて自分で墓穴を掘るとは、、切腹ものだぞ」
徳川家家臣としてなんたる失態
殿、申し訳ありません、
力の解放をお許しください。
俺は異空間よりもう一本の日本刀を
召喚する。
「榊原リョウ いざ参る」
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