第21話 始まり
「2人とも!早く起きて!用意して学校に行くよ!」
約束通り、裕太は俺達の部屋まで起こしにきた。
「むぅぅ、わかったわかった、はい、俺は起きた、つかさを起こしてくれ」
俺は割と寝起きが良い方なので、スッと起き、身支度をする為に洗面所に向かう。
チラッとつかさの方をみると、大きないびきをかいて
爆睡している。
「ちょっ!つかさ!早く起きないと入学早々遅刻はまずいよ!」
頑張れ裕太、俺は知らん。
--------------
-------
とりあえず裕太の頑張りのお陰で俺たちは遅刻する事なく、前日裕太に用意してもらったブレザーに着替え校舎の前まで来ていた。
「でっかいの~俺らの高校の何倍あるんやこれ?」
つかさが校舎を前にして疑問を口にする。
確かにかなりでかい、大きさだけなら城の
2倍はありそうだ。
「まぁね!一応訓練施設って名目もあるからこれぐらい広くないと、魔法の訓練ができないって訳!じゃあとりあえず校長室に行こうか!」
「まぁそりゃ狭いとこでバンバン魔法放ってたら大変やもんな」
--------------
-------
コンコン
「失礼します」
最初に裕太が校長室の中に入りそれに俺達も続く。
「おぉ!君達か裕太君と同じ転生者って言うのは!
話は聞いてるよ~ささ!座って!」
入るや否や校長と思われる白髪混じりの優しそうな小太りのおじさんがソファーに座るように言ってきた。
「いえ!大丈夫です!今日はこれからの挨拶をしに来ただけなので!これから2人にはすぐに教室に行ってもらいますんで!」
「おぉ、そうか…ではまた今度ゆっくり話しでもしようか!そうじゃ書類はもってきてくれたか?一応決まりなもんでな~」
校長は少しガッカリした様子を見せた後、
思い出したかのように書類の提出を要求した。
「あ、はい、これでいいですか?」
俺とつかさは昨日健太さんから受け取った書類を校長に渡した。
「ふむふむ、確かに!では今日からよろしく頼みますな!海くん!つかさくん!」
よろしくお願いしますとだけ挨拶して
俺達は校長室を後にした。
「あれだけでよかったんか?」
「あーいいんだよ、校長話し出すと長いから」
はははっと裕太は笑いながら言った。
どこの世界でも校長の話は長いんだな。
-------
「もう少しで2人のクラスのSクラスだよ!」
「クラスってのは全部で何クラスあるんだ?」
「この学校には学年はなくてね、実力で入るクラスがわかれるんだ!年齢もバラバラなんだ!」
はぁなるほど、ファンタジー小説とかでよくある感じか。
そこから少し裕太にこの学校のクラス分けについて説明をしてもらった。
クラスは全部で21クラス。
S~DまでがありSクラスが一番優秀なクラスで
その次にABCDと続くらしい。
A~DクラスまではA1.A2.A3.A4.A5といった感じで
クラスがあるらしく、番号が低い方が優秀らしい。
Sクラスは特別で一つしかクラスがないらしく、
卒業後は王直属部隊の幹部クラスは約束されているらしい。
人数はひとクラスだいたい20人前後との事だ。
その中でもSクラスは特別で
今は全員で8人しかいないらしい
「けど、俺らがいきなりSクラスなんかで大丈夫なんか!?つかさはともかく俺は?能力も使えんし…」
「まぁこれは王様が決めた事だからね~、
多分まだ未知の力を持ってる二人を実力者達のクラスに置く事で抑制する意味もあるのかもしれないね、、まぁ能力の事は強力すぎてこの場では使えない!とか何とか言っといたら大丈夫だよ!それに実際嘘ではないでしょ!」
「からかっとんか!」
裕太は冗談っぽく俺に言って来たので
とりあえず頭をはたいてやった。
「はい、ここが2人のクラス!みんなには今日2人が来ることは伝えてるけど……じゃあ入るけど2人とも緊張してる?」
「あほか!俺を誰やと思とんねん!」
つかさはその自信が何処から来るのかわからないが…
「まぁ俺も大丈夫や」
「じゃあ入ろっか!」
裕太が教室の扉を開ける。
ここから本当の異世界生活が始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます