第9話 異世界2
訓練場に移動した俺たちはとりあえずベンチに腰掛けていた。
「じゃあまずつかさから!広場にでよう」
そう言って裕太とつかさは広場の中央に向かって行った。
「とりあえずつかさの能力を詳しく分析してみたよ」
「なんや!はよ教えくれや!」
「まぁまぁ落ち着いて、僕たちが所有する能力は僕たちの世界でこっちに来る直前に深い関わりのあった物事が影響するらしくてね」
つかさはとてもウキウキしている。
「つかさの能力は [クレイジーピエロ] 正直えげつない能力だよ。悪役の能力だね、本当神経をうたがっら!!!!「いいから、さっさと教えんかい」
つかさのげんこつを食らった裕太が地面にめり込んだ。まぁあれは裕太がわるい、、、
「痛てて、、殴る事ないのに………まぁ本題に入ると、発動条件は裕太の腕に彫られたタトゥーそれに触れながら[クレイジーピエロ]と唱えるだけで発動するね」
「おぉ!何かかっこいいなそれ!けど発動条件ってそれだけか?」
「うん、それだけ、で肝心の能力なんだけど…まぁ一度やってみた方が早いかも!」
「よっしゃ!じゃあとりあえずやってみるか!」
つかさはそう言うとシャツの袖を肩まで捲り上げた。
「[クレイジーピエロ]」
つかさがそう唱えた瞬間とてつもない寒気に襲われた。つかさの腕を見ると、腕に彫られたタトゥーがひとりでに動き出した。そして、二体のピエロがつかさの腕から飛び出した。
「ケケケケケ」
「ウウウウウ」
一体は甲高い声で笑いながら死神の鎌のような物を肩に担いでいる。
もう一体は俯きながら泣いている、全ての指の間にはナイフを挟んで持ちながら、腕をダラんとさせている。
チラッと裕太を見ると裕太も予想外だったのか、汗を袖で拭っていた。
「ここまで、おぞましいオーラを放ってるなんてね、、流石に予想外だったよ。つかさの能力はこのピエロと一体化する事でこのピエロ達の身体能力と武器を自由自在に使える能力らしいね。一体化して余った方のピエロは使用者が敵と判断した相手を戦闘不能にするまで襲いかかる…この二体のピエロは戦闘スタイルが違うらしいね。笑ってる方はスピードとパワーで押し切るタイプ、泣いてる方はトリッキーな動きで相手を翻弄するタイプとりあえず僕の能力でわかったのはここまでだね」
「ほぉほぉ、じゃあ実際にやってみた方が早いんちゃうんか?」
「あ、ちょっと待って!」
裕太はつかさを止めようとしたが時すでに遅し。
つかさは笑ってるピエロの
肩に手を置いてしまっていた。
「え?あかんかったんか!?って何やこいつ俺の身体の中に!!」
「くそっ!遅かった!」
その瞬間おぞましいオーラを放っていたピエロがつかさの身体に吸い込まれるように入っていった。
そして、つかさの体を黒い球体が覆ったと思うと、その黒い球体は霧のように溶けていった。
「ケッケケケ、全、員みな、ごろし」
そこから現れたのは服装は同じだが、笑ったピエロの仮面をつけて、大きな鎌を担ぎ、手の指の先までトライバル模様のタトゥーが入った姿のつかさだった。
「くそ!能力にのまれたんだ!健太さん!」
「ああ!海はここで待ってろ![鎧戦車]」
健太さんはそう言うと体を鎧で覆い広場に飛び出して行った。
「つかさ!聞こえる!?僕の事がわかっ!!」
裕太が必死につかさに呼びかける。
しかし、その瞬間つかさは目にも止まらないスピードで裕太の背後に回り鎌を掲げていた。
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