第8話 異世界

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「とりあえず王に話しは通しておいたから、1週間後には入学手続きができるって!」




「ありがとうな」




今俺たちは裕太の部屋でこれからの事について話す為集まっていた。




「で、とりあえず最初に魔法について説明したいんだけど頭の整理は大丈夫?」




「何とかな、頼むわ」




「OK、、じゃあ説明するね」




とりあえず裕太の話しをわかりやすく纏めてみた。




①この世界に生まれる人間の体内には魔力の器があるらしく、それを魔器と呼ぶらしい。魔器の大きさ、魔力量は人によって違うとの事だ。




②魔法を使うにはその魔器に溜まった魔力を消費する事で発動する事ができる。




③魔法の属性は大きく分けて6種類。火、水、地、風、闇、光、に分けられる。この世界の人間は生まれつき、どれか一つの得意属性を持って生まれてくるのが普通だと言う。1人が身に付ける事ができる属性の数に上限はないが、入手難易度がなかなか高い。この世界で6属性全てを使える人間は、俺たちの世界で言うと6ヶ国語をペラッペラに話せるような物だとか。

ただ入手難易度の違いはあるらしく、

闇と光は扱いが難しく適正のない人間がほとんどらしい。

よくわからないが、頭に入ってきやすい言語、入ってきにくい言語みたいな事なのかな。



まぁ努力次第では可能性はゼロではないという訳だ。



上記の6属性に含まれない特殊属性と言うものを持つ人間も稀に存在するらしいが

その話はまたの機会にとなった




④それぞれの属性の魔法には位があるらしく


一番上から

天位級

極位級

最上位級

上位級

中位級

下位級


天位級に関しては力が強大すぎて

7人しかいないこの国の隊長クラスの

裕太ですら一発放てば魔力が

すっからかんになるらしい


位が上の魔法程魔力の消費が激しいらしい。


まぁそもそも天位級の魔法を使える人間はほんの一握りなんだとか


下位級の魔法は殆どが戦闘には向いておらず、基本的には生活魔法として使われるとの事だ




とまぁすごく簡単に言うとこんな感じだ。




「裕太、とりあえず2人には学校までの間魔法を


少しでも覚えてもらうってのはどうだ?」




「そうだね!とりあえずじゃあ2人にはまず、魔力量を測ってもらおうか!」




裕太はそう言うと水晶玉のような球体を持ってきて目の前に置いた。




「とりあえずこの玉を抱きかかえて30秒待ってくれる?すると、この玉の色が変わるんだ」




白が平均以下




青が平均




赤が平均以上




紫がギルドマスタークラス




虹色が王直属部隊隊長クラス




黒色が測定不能




らしい、体温計みたいな奴だな。


てかギルドマスタークラスとか言うぐらいだから


ギルドとかもあるんだな。




「これ、虹色が隊長クラスって事は2人とも虹色以上の反応が出たって事か??」




確かにそれは俺も気になった。


その疑問には健太さんが答えてくれた。




「そうだな、、裕太は魔法に関して全属性使える、言わば魔法のプロフェッショナルだな、それに比べて俺は全属性の適正があるにはあるが使いこなせるのは地属性と風属性ぐらいのもんだ。



すると裕太は照れ臭そうに笑いながら言った。




「まぁ確かにそうなんだけど、これはあくまで目安だからね、、」




そう言うもんなのか、、


とりあえず俺は言われたとおり玉を抱きかかえてしばらく待ってみた。




反応がない。






そこから1分待っても5分待っても反応がない。




「これ潰れてるんちゃうか?」




「いや、、そんなはずは…」




とりあえず全く反応がないので、裕太にやってもらうと、玉が突然虹色に輝きだした。




「あれ?おかしいな、、じゃあ次はつかさがやってみてくれる?」




つかさは言われたとおり玉を抱きかかえてしばらく待つ、、やっぱり反応がない。




「おい!どう言う事やねん!」




そうか、もしかして……




「なぁ、思ったんやけど、裕太と健太さんはあっちの世界で一度死んでこっちの世界に転生として召喚されたんやろ?じゃあその時に魔器が体の中に作られたって事は考えられへん?生まれつき魔器が体にあるのはこっちの世界での常識であって、俺らの世界では聞いた事もないし…」




「確かに…俺たちは普通に反応したから全くそこの点については考えていなかった、、じゃあもしその仮説があってたら海とつかさは死ぬ事なくこっちの世界に連れて来られたから魔器が体の中にない…」




「って事は魔法が使えない……」




これはどうしたものか、


魔法が使えないとなると、こっちの世界で生きていくにはかなり厳しそうだ。


俺が落胆の表情を浮かべていると裕太が声をかけてきた。




「と、とりあえず、その事は今情報が少なすぎるから後で考えよう!」




「そんな事言っとる場合ちゃうやろ?こっちの世界で魔法が使われへんって事はもし襲われたりしたらどうやって…」




「え、?いや、その時はとりあえず2人が持ってる能力で対処してもらえたらなって思って…」




俺はそこで2人の特殊能力について思い出した。


そういや、2人はこっちの世界に来た時に特殊な力が使えるって理解できたって言ってたが、


俺はそんなのさっぱりだ。




「あぁ!?そんなもん知らんぞ!」




つかさが怒鳴っているが確かに知らない。


俺は自分に特殊な力がある自覚なんかないし、


使い方もわからない。




「ほんまにそんな力が俺らにあるんか?」




「いや、間違いなくあるはずだよ、僕の能力がそう言ってる」




「裕太の能力?」




「そうだね、じゃあまず僕の能力の説明をするね。


僕の能力は [助言者] 知りたい情報を頭にインプットするとその情報を瞬時に知る事ができるんだ。」




「それでさっき俺らの情報を読み取ったから能力があるって分かったって訳か、けど、そんな能力があるんやったら何で俺らがこっちの世界に連れて来られたかもわかるんちゃうんか?」




「それがこの能力は万能そうに見えてそうじゃないんだよ、無から有を生み出せないように、情報がゼロの状態じゃあ、答えはでないんだ…」




「今は情報が少なすぎるって事か…。じゃあ健太さんの能力は?」




「俺の能力は [鎧戦車] 戦闘特化型の能力だな。体を鋼鉄の鎧で覆って突進すると、空気を超高速で振動させて正面の障害物を粉砕する事ができる。鎧を召喚しなくても空気振動の力調整で衝撃波を生み出す事もできる。憎い力だよ……」




「あぁそれで!牢屋の中で使った力はそれだったんですね、けど憎い力って?」




「突進する事で本来の力を発揮するって事だよ………」




「あぁ!もう!健太さんナイーブになっちゃだめでしょ!あの時の事はもう忘れてって何度も言ってるのに!」




健太さんはトラックと自分を重ね合わせてああ言う事を言ったのだろう。しかし、健太さんと裕太2人を見ていると恨み、恨まれる関係には見えない。きっと俺たちが知らないところで色々あったのだろう。




「じゃあ俺らの能力がどんな能力かももうわかってんのか!?」




つかさが興味津々に突っかかる。


確かにそんな能力が使えるのなら使ってみたい。




「まぁ落ち着いて、じゃあとりあえずこの城には訓練場があるからそこで能力を使ってみようか!」






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