第6話 再会?2
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予感は的中した。
メイドの格好をした女性の胸にダイブしたらしく、
裕太が女性の胸に顔を押し付ける形で床に倒れこんでいた。
「み、美濃様!?大丈夫ですか!?」
あれだけ派手にぶっ飛ばされた裕太だったが不意に立ち上がり
「君は大丈夫かい?僕の体の心配はいらないよ、君の綺麗な顔に傷でもついたら大変だ」
裕太は満面のイケメンスマイルである。
「美濃様…」
はい落ちた。
こっちでもこんな事やってんのかあいつは
てかむしろレベルアップしてるよな
あそこまでキザじゃなかったよな
「じゃあ仕事の邪魔してごめんね、今度お詫びに食事でもご馳走するよ」
女性はうっとりした目で裕太を見つめた後嬉しそうに、楽しみにしてますっと言って去っていった。
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「あーくそ…いきなりだれだよ…血でてんじゃん、、くそ、前が霞んでよく見えない」
裕太はフラフラ歩きながら俺の前まで歩いてきた。
「あー君悪いが何か拭う物を持ってないかい?」
「袖で拭え」
「ん?君言葉遣いが…まぁいい、メリッサ!メリッサいるかい!?」
こいつ頭からこれだけ血を流してよく平気でいられるな。
「はい!裕太様お呼び…きゃあ!裕太様大丈夫ですか!?」
メリッサと呼ばれ駆け寄ってきたのは先ほど裕太を取り合っていた内の1人、メイドの格好をした女性であった。さっきのフリーズが解けたんだな。
「ゆ、裕太さん!大丈夫ですか!?」
姫様と呼ばれていた女性も駆け寄ってきた。
「大丈夫だよ、心配かけたね2人とも、で、いきなり僕に攻撃を仕掛けてきた不届きものはどこのどい…つ…」
血を拭って周りを見渡し裕太はどうやら俺に気が付いたようだ。
お化けでもみたかのように顔をしている。
お化けを見た気分なのは俺の方なんだけどな。
「か…い?海なのか?」
「あぁ裕太やろ?見た瞬間わかったわ」
裕太は今にも泣き出しそうな顔で俺の事を見ていた。
横にいる女性2人もどう言う事?と言った表情で裕太と俺の顔を交互に見ている。
「じゃ、じゃあさっき僕の事を殴り飛ばしたのは!?」
「よぉ裕太ぁぁ~えらい楽しそうにしとるの~」
奥から鬼神と化したつかさがのしのし歩いてきた。
「ちょ、ちょっとまってつかさ!これには訳が!」
「言い訳無用じゃぁぁ~!!」
「ぎゃーーーーー」
裕太は全速力で走って逃げた
それを鬼神つかさが風の如く追いかけていった。
何だか昨日の事なのにすごく懐かしく感じる
違う世界に飛ばされた事なんかわすれてしまいそうな
感覚になってしまった。
「裕太のあんな姿初めて見たよ」
さっきまで黙って見ていた健太さんが
俺に声をかけてきた。
「いっつもこんな感じだったんですよ。何か昨日の事なのにすごく懐かしく感じます」
「……………」
俺はそう言った後はっとした。
健太さんはとても申し訳なさそうに2人が走って行った方向見つめて無言でいた。
多分今健太さんはとてつもない罪悪感で押しつぶされそうになってるのだろう。本当はすごく優しい人なんだと思う。
「ま、まぁ裕太が本当に生きててよかったです!とりあえずあの2人連れ戻してきますね!」
「あぁそうだな…全員揃ってから詳しい話しをしよう」
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とりあえず鬼神と化したつかさの怒りを
沈め、裕太の軽い治療を済ました俺たちは
最初の部屋に戻ってきていた。
「ちょっとあなた!ここはわたくしの部屋なのですよ!それをいきなり入ってきて裕太さんを殴り飛ばすわ、壁に穴を開けるわでこんな事をして「姫様!申し訳ございません、この者たちは我々と同じく異世界からの召喚者でして、裕太殿との前の世界での顔見知りだと聞き連れて参りました。突然の訪問と無礼の数々大変申し訳ありません!早急に壁の修理はさせますので、どうかお怒りをお沈め頂きたく存じます」
「……まぁ健太さんがそこまで言うのなら…今回の事は大目に見てあげますわ」
どうやらこの人はやっぱり姫様だったみたいだ。
いきなり打ち首にならなくてよかった。
に、しても健太さんは土下座の時の部下の焦りようにしてもやっぱりかなり上の位の人なんだろう。
信頼も厚そうだ。
「では、わたしと裕太殿はこの者たちと少し話さなくてはいけない事がありまして、少し裕太殿をお借りしてもよろしいでしょうか?」
「まぁ…そう言う事なら仕方ないわね、異世界の人にしかわからない話しなんでしょ?じゃあまた後でね裕太さん」
なかなか話しのわかる姫様のようだ。
「はっ!ありがとうございます!」
「アンちゃんもメリッサもまた後でね~」
健太さんは深々と頭を下げて部屋を出て行く。
裕太はヒラヒラと手を振って出て行く。
裕太お前こっちの世界では何者なんだ?
アンちゃんって姫様の事だろ?
とりあえず疑問はたくさんあったが部屋を
移動した、そして、今まで健太さんから聞いた話を
全てつかさに話した、健太さんは居眠り運転で事故を起こしたんじゃない事を話すと納得した様子ではなかったが渋々了承した感じだった。
そして、つかさがまず口火を切った
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