第2話 世界進化とダンジョン造形
ガラッと扉を開けると、くっちゃべっている女子も、授業をしていた先生までもが話を辞め、一斉にこっちを向く。
若干の気恥ずかしさを感じながら席に座ると、途端に話に、授業に戻るギャル、先生。
変わり身の早さに尊敬の念を送りつつ、何食わぬ顔で授業を受ける。
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「終わった〜」
「よう、お前が遅刻なんて珍しいじゃねーか。どうしたんだ?カイ」
「俺だって寝坊する時ぐらいあるわ。レイ。」
こいつは
スポーツ万能、学業優秀、おまけにイケメン、性格もいい。と、どこまでも主人公属性を備えた、勝ち組ってやつだ。
幼い頃からの知り合いってことでいつも話しているが、それがなければ、挨拶もしなかっただろうというレベルである。
「まあ、寝不足には気をつけろよ。」
そう言ってスマートに去っていく彼。
そんなんだから女にモテるんだよ!爆発しちまえ!
なんて頭の中では思っていても決して口にしないのが柳クオリティー。
まあ、いいやつだからな〜。どうしても憎めないんだけどね?
はっ!これがまさか噂に聞く主人公補正?何をしても好印象に捉えられてしまう、あの?(全然違う)
そう思うと、あいつの周りにキラキラしたエフェクトが!(ありません)
そうか、あいつは主人公だったのか。そう思うと昔から重要な秘密を隠してそうだったからな〜(柳はただいま妄想が暴走しています。近づかないように)
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ところ変わってここは自宅。俺はナビと話していた。
「なあ、ナビ。早速聞きたいことがあるんだけど。」
『はい、なんでしょうか《001ダンジョン》様』
「いや、その前に名前変えるか。」
(ステータスオープン。名前を変更、カイトにしてくれ。)
ウィン。
__________
【名前を変更】
《001ダンジョン》→《カイト》
注意
この名前は一回しか変えることができません。
本当にこの名前でよろしいでしょうか。
Yes/No
___________
「もちろんYesだ。」
『かしこまりました。以後、《カイト》様と呼ばせていただきます。』
「じゃあ改めて聞きたいことがある。気絶する直前に聞こえてきた《世界進化》という言葉、DPの使い方、名称未定というスキル、ランクについて教えてくれ。」
『かしこまりました。まずは《世界進化》についてです。今から一年後、2030年8月13日0時0分0秒に、この世界は進化します。今はその準備期間と言ったところですね。この進化の後、全世界に999個のダンジョンが1日ごとにランダムに現れます。』
「ふむ、つまりこのダンジョンは待機中だったのに、なぜか俺が入ってきてしまった。異物を排除するため、俺をダンジョンの一部にした。という認識で間違ってないか?」
『はい、その通りです。次にDPですね。これを消費することで、ダンジョン内でありとあらゆることができます。DPは他の種族、もしくはモンスターがダンジョン内でHP、MPを使うとその分を取得することができます。また、それとは別に、時間経過で手に入れることもできます。』
「じゃあ、さっきのハシゴを作った時もDPは消費されたのか?」
『さっきのハシゴは床を動かしてハシゴにしました。新しく作り出すよりも、元あるものを動かした方が、消費DPは少なくなります。ただいまのDPは1058です。ハシゴで消費したDPは2です。新しく作り出すのならば、消費DPは20でした。』
「なるほど、物を変えるよりも、新しく作る方がDPの消費が激しいのか。」
『名称未定のスキルはよく分かりません。申し訳ありません。』
「いや大丈夫。なんとなくわかるしね。自分でスキルを作れる枠のようなもの。と言ったところだろう。取りあえず、今は触れなくていい。」
『最後にランクです。これはG〜SSまでの9段階に分かれていて、下から順に
G、F、E、D、C、B、A、S、SSとなっています。
種族にはランクがあり、成長率、種族レベルの上限とリンクしています。
成長率はレベルアップ時のステータスの伸びの合計を表しています。
伸びのには個人差がありますので、あくまで目安ですが。
それぞれ、0、1、5、10、20、30、50、70、100です。
種族レベルはランクによって上限が変わります。
それぞれ、10、20、40、100、200、500、1000、5000、上限なしです。
種族レベルが上限になると、ランクアップし、種族が進化します。
進化する種族は、それまでの行動をもとに選択肢が表示され、その中から選ぶことになっています。
世界進化時、各種族にそれぞれ60%、30%、7%、2%、0.9%、0.09%、0.009%、0.000999999%、0.000000001%の割合でスキルが与えられます。』
「スキルは、それ以外で習得できるのか?」
『スキルは、鍛錬、またはスキルブックを使うことで習得できます。また、スキルにはレベルがあり、レベルを上げるためには、そのスキルを何度も使う、またはそのスキル、もしくはそのスキルの下位互換スキルのスキルブックを使う必要があります。
最大レベルは10で、10になると種族と同じく、一つランクが上の上位互換スキルに進化します。』
「なるほど。種族レベルアップをするためにはどうすればいいの?」
『鍛錬をして、もしくはモンスターを倒して経験値を取得することで、レベルアップします。』
「ちなみにこのダンジョンにモンスターを発生させて、それを倒して経験値をゲットすることってできる?」
『可能です。』
「わかった。とりあえず、ダンジョンを設置するか。これも念じたらできるのか?」
『はい、その通りです。』
「じゃあ、庭に設置しに行こう。」
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「ここでいいか。」
俺は今庭のどこにダンジョンを設置するか考えている。
ダンジョンを変化させることにたいしてDPは使わないから、このまま家の中で部屋の一室っぽくするのもありなのだと思ったが、やはり自宅にあるダンジョンは庭にあってなんぼだと思う。(柳の強い偏見です。そんなことはありません。)
まあ結局庭の端に設置したのだが。
「穴をもう少し広げて、螺旋階段状にして、と。横穴もつけて、完成!」
イメージは、D○11の天○の古戦場だ。
懐かしーな、ア○ジスト○ーム、1ターン3回行動とかズルだろ。
麻痺らせてくるし。
螺旋階段沿いに大量に作った横穴の一つに扉をつけ、中にDPで、ダンジョンものの定番、ゴブリンを召喚する魔法陣を作る。
(DP消費、ゴブリン!)
これは、ダンジョン編集の力の一部で、DP消費と念じた後、出して欲しい物を言うと、それに合ったアイテムなどが一覧となって表示される。
___________
【DP消費】
検索 ゴブリン
▷アイテム
ゴブリンイヤー 2DP
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・
ゴブリンワンド 100DP
▷モンスター
ゴブリン 10 DP
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・
・
ゴブリンロード 10000DP
▷その他
ゴブリン召喚の魔法陣 1000DP
・
・
・
ゴブリンロード召喚の魔法陣 1000000DP
___________
この、ゴブリン召喚の魔法陣を使って、レベルアップをして行こうと思う。
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どうも、Kusarime(腐り眼)です。
ダンジョンと同化した恩恵ほぼ何も無いじゃん。と思った方、いると思います。
正直、書いていて自分もそう思いました。
たぶん次くらいから出てくるはずです。
読んでくださりありがとうございます!
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