第142話 おじさん、裏鬼門のダンジョンを去る。
*今回からしばらくおじさん視点です。
ブゥウウン……
俺達は、最下層から鈴木くんのまつ13層の拠点に移動する。
「お疲れ様っす……ミ、ミライ!! 大丈夫っすか!?」
鈴木くんは、田中くんにおぶられた
「だいじょうぶ、だいじょうぶー。ちょっと疲れただけだからー」
無理やり笑顔をつくる
「細かいことはおいおい話すが……鈴木、今はなにも聞かずにミライのそばにいてやってくれ」
「なんだかよくわかんないけど、任されたっす!!」
鈴木くんが景気よく返事をすると、鈴木くんに抱かれた
田中くんは、ふたりの姿を微笑ましくながめたあと、俺に向き直った。
「
「わかった」
「ありがとうございます。さ、行こう」
田中くんと鈴木くんは、俺に軽く会釈をすると、
田中くんたちとの一連のやりとりをだまって見つめていた
「ほんじゃ、あたしゃも帰りますかねぇ。いつまでもカーバンクルランドを留守にしとくわけにもいかないし」
「
「出るわけないでしょ!!
(だろうな……)
「それに、あたしゃやっぱりカーバンクルランドを優先したい。昨日の明け方に
「本当か!? みんなは無事だったのか!?」
「ん。賊はカノエちゃんが退治してくれたんだがねぇ、彼女も結構な重症だって」
「彼女がおくれをとるなんて、侵入者は何者だ?」
「それが、取り押さえるまえに自爆をしたみたい」
「なん……だと? そんな無茶苦茶な!! 侵入者は一体どんな組織なんだ!?」
「聞きたいのはあたしゃの方だよ!! ……とにかく、あたしゃは帰りの足で病院に直行するよ」
そこまで言うと、
「ロカ、おまえも
俺はさっきからずっと押し黙っているロカに話しかけると、その返答は想いもしないものだった。
「ううん。アタシも、おじさんと一緒に会見に出るよ。
「?? わかった」
ロカが
「カンコさん、
「りょーかい。なんなら、高校を卒業したら、ウチに就職してくれてもいいよん♪ ロカちゃんみたいな美少女が来てくれたら、お客さんもわんさか来るだろうしさ」
「あはは、考えておきます」
「ん。そんじゃ、あたしゃは帰るから。じゃあね、ロカちゃん、お師匠」
そう言い残すと、
「まったく、相変わらずだな
「うん」
ロカは小さくうなづくと、俺に腕を絡めてくる。
「? どうした? ロカ??」
「あの子たち、このまま何百年もここで貼り付けのままなんだね」
「残念だが、俺達にはどうしようもない。あのまま野放しにしていたら、いつ、地上に出て人を襲うかわからないからな」
「いつか、すべての幻獣となかよく暮らせる日がくるといいのにね」
「…………だな」
答えに窮した俺は、肯定とも否定とも取れないあいまいな返事をすると、ロカとふたりで
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