第128話 美少女、母親に思いを巡らせる。
アタシは指揮棒で生み出した、青と緑のマナの塊を池に放り投げる。池の水に青と緑のマナがあふれだしてターコイズ色に変色すると、水面に手を当てて集中をする。
「コーディング! でもって……フロート!!」
ぷるんぷるんになった池の水が、上空2メートルほど浮かび上がると、川の底から紫色に輝く魔法陣が現れた。
アタシたち6人は魔法陣の中に入ると、魔法陣のフチから紫色の光がこみ上げてきてアタシたちを包み込む。
軽く意識が混濁して、気がついたときは、
太陽は大きく西に傾いていて、小柄なアタシの影は、
「それじゃあ、今日は解散だ。明日は8時集合だ。ロカ遅れるなよ!」
「大丈夫だよ。アタシはいつも5時55分起きだもん。おじさんこそ大丈夫?」
「大丈夫だ、問題ない。俺も子供のミルクやりで6時前には起きるからな」
そう言っておじさんは胸をはる。
「三つ子さんですよね。大変じゃないですか?」
子煩悩な田中さんがおじさんに質問をする。
「大変なのはササメです。俺はササメのいいなりになっているだけで……」
「ウチもそうでしたよ。やはり母は偉大です」
おじさんと田中さんは、しみじみとうなずき合っている。
アタシは、ママのことを思いだす。
アタシと同じ白い髪。子供の頃、この髪が原因で男の子によくからかわれたけれども、そんなときはかならず、アタシが大好きなボルシチをつくってくれた優しいママ。
どうして突然いなく居なくなっちゃったんだろう。
アタシは、大きなタッパーに入ったミライさんお手製のボルシチに目を落とす。
「思い切って、パパに聞いてみようかな……」
「? どうしたロカ??」
「え!? ううん、なんでもないよ!!」
突然話しかけてきたおじさんに、アタシは慌てて返事をする。
「……そうか……」
そう言うと、おじさんはなんだか気まずそうに目をそらす。
!! ひょっとして、さっきの独り言、聞かれちゃった??
「と、とにかく! 今日はもう解散ってことで!! 明日に備えてしっかり英気をやしないましょー!!」
アタシは無理やり元気を出すと、大声で解散を宣言する。
「うーん困った。あたしゃ今日じゅうにカーバンクルランドに帰る予定だったんだけれども、宿がないねぇ。お師匠! 今日は泊まらせてくれ! ササメっちともつもる話があるんでねぇ!」
「おいこら
「まーまー、そう言わずに!! あかちゃんたちの面倒も見るからさ! 赤ちゃんたちもたまにはママとは違うおっぱいを飲みたいだろうし」
「オマエみたいなチンチクリンから母乳が出てたまるか!」
おじさんとカンコさんは、漫才のようなかけあいをしながら仮囲いの出口へと向かっていく。
(それにしてもカンコさん、おじさんのことを『お師匠』って呼んでいるワリに、おじさんのことを全然敬っていないよね……まあ、アタシもカンコさんのこと言えないけれど)
アタシたちは、
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