第56話 おじさんの元上司、地雷を踏みまくる。
「な、なんだ!? 突然??」
「うはw なんだこの非常識なオンナw」
ロカの父親とおぼしき40代くらいの仕立ての良いスーツを着た男性は、いきなり現れた俺たちに驚いている。
そして、30代の見知った男、ホストみたいなチャラついたスーツを着た
「うはw やらせダンジョンJK配信者の
「は?」
「やらせ……ダンジョン配信者?」
俺とロカがけげんの表情をするなか、
「最近の配信、CGでしょw あんな巨大なモンスター、普通の人間が倒せるわけないでしょw
よかったねー、ロカちゃんww そこにいる地味なおっさんにに出会ってお色気パンチラ配信者を卒業できてww」
「…………………………」
父親の前で、お色気配信をしていた事実を暴露されたロカは、顔を赤くする。
「それにしても、まさか
それだけの腕があったら、もっといい職場があるんじゃないの?
「カノエの探索動画がCGですって!?」
「うはw そりゃそうでしょうww
「なんなのこいつ!?」
「アタシはともかく、カノエさんもヤラセだなんて!!」
……ある意味すごいな。
「で、そのやらせJKがこんな大人の席に無遠慮に立ち入って、なんの用なんだw」
「私に用事があるんだろう……ロカは私の娘だよ」
「うはw マジですか!! さっき話していた絶賛反抗期の不良娘ww
だったら気がきじゃないでしょう。あんな汚らしいおじさんと一緒にダンジョン探索なんてww」
「……さあ、どうでしょう」
ロカの父親は、いかにもめんどくさそうに
「うは、そうかw この娘、金欠で小遣いをねだりにきたのかww
分不相応な
「…………………………」
ロカは、ブルブルと震えて、うつむき押し黙っている。
それはそうだろう。文字通り命懸けで戦ったサイクロプス戦をCGだと言われて、あこがれの
「アタシ、もう限界!!」
俺は、今にも
すると、
バキィ!!
「ぶべら!!」
「うはw
「失礼。ハエがたかっていたようなので追い払いました」
「ハエ? うはw どこにいるんだよww」
バキィ!!
「ぶべら!!」
ロカの父親は再び
「ハエはてめーだよ! このクソ野郎が!」
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