コメント失礼します。一話ずつ、じっくりと読むような、そんな読み方がしっくりくる物語でした。ひっそりとした山の中で、一人で暮らす女性の、淡々とした日常が静謐な筆致で描かれていて、彼女の内面の描写に至ってもそれは変わらず、自身のことなのに、一歩引いたような客観的な見方がされていて、いっそう静謐な空気が増すようでした。夫と再会して後の、内面の変化も淡々と語られていて、その空気感が、この小説の魅力だと、私には感じられました。とてもよい読書でした。ありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
私の一番好きな作品です。自分に近いからかもしれません。こんなお話が書きたくて作家を志ざしています。その作品を読んでいただけて…大変嬉しいです。
閉じ込めたまま動かなかった時間が静かにまた動き出す。周りの温かさに励まされて…
@sakamonoさんのレビュー文から興味を持って一話ずつ拝読させていただきました。
中高年世代の、いささか渋めの、半生を振り返り、これからの後半生への覚悟を語っていく思索的な作品なのかなと思って読み進めていたんですが……うーん、旦那がやってきてのろけ話落ちになるとは。まあ、ハッピーエンドで前向きに明るく終える形はいいと思います。ひと波乱経験して、一回り人格が陶冶されて、主人公は理想の生活を手に入れたというわけでしょうか。末永くお幸せに、と申し上げたいですね。
作者からの返信
感想ありがとうございます。好き過ぎて一緒にいるのが辛い。所謂のろけに近い感覚なんですが、女性にはそんな足掻きが常にあります。
男性の、それとは関係なく仕事に暮らす生き方と、時差が生じる。忍耐のない男性なら終わってしまう物語なんでしょうね。
理解は出来ないけど、感覚的には違うけど、それでも妻を慈しんでいた、夫に感謝の一冊です。
女性にとっては惚気でも男性にしてみれば人類愛敵優しさ、そのギャップは埋められないまま…そこを読み解いてもらえてのsakamonoさんのレビューと感謝しています。