第十節

 そんなクリスマスから数日経って、またひなは私の家に泊まりに来ていた。年越しを一緒に過ごすため、またみんなでパーティーをすると言って。

 私達は近所の神社に深夜に訪れた。二年参りの為である。配られた暖かい甘酒を飲んで暖まると人混みではぐれないように堅く手を繋いだ。

 私は五円玉を賽銭箱に投げ込み心の中で恋の願い事を唱えた。ずっと一緒にいられますように、この幸せが長く続きますようにと。それは――結果としては叶わなかった。成功させようとしていた事も私だけ失敗し、引きずることになったからだ。この神社の前を通るだけで胸が痛くなるほど、その願いは強いものだった。

 そうして、忙しい時期は過ぎていき――気が付けば私達は二年生に進級しようとしていた。

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