閑話休題Ⅰ
喫茶店で
なのになぜ彼女が悩んでいるのか。それはこれから死ぬために何をするか、どう生きて過ごすかではなく如何に死んでいくかである。みくりがオーダーしたドリンクを持ってくるまでの間、ひなは珍しく顔を曇らせていたがみくりが戻ってくるといつものように満開の花を
だがみくりは少しの表情の曇りも見逃さず「どうしたの?」とひなに問いかけた。ひなは少しだけ考えると「ちゃんと成功するかちょっとだけ不安で」と当たり障りのない言葉を返すとみくりは納得したような表情でひなの隣に座った。「大丈夫、私達ならうまくやれるよ」とみくりは呟きながらひなにホットココアを手渡す。
どう死んでいくか――これはみくりの好きな言葉から取ってきた事だが、両者の価値観には一致している。ひなは既に部屋の片付けは終わっているし、みくりも遺書らしい遺書をとりあえず書いてはある。
この課題については冬休みが終わるまでには解決しなければならないなとひなは考えながらまたココアを一口飲んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます