第4話 大好きなあなたへ

正直言って、この手紙があなたのもとへ届くか自信がありません。


だって、あなたと暮らしていた日々はもう、5年も経ってしまったから。


携帯電話だって、もうとっくの昔にあなたの連絡先は除去したのに


捨てきれなかった日記帳の文面から懐かしい過去が蘇った時。


新しい住所が覚えられるようにって、書いてあった文字が懐かしくて


つい、あなたに手紙を書いてしまいました。


もし、私と同じで独り身で


もし、私と同じであの日々のことが忘れられなかったら


もし、今でもそこに暮らしていたなら


返事まっています。




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