第3話 夢を見ていた

わかっていたの。


傍にいても、あなたは遠くを見ていた。


それでも、いつかは私にもチャンスがあるかもって


それは、0,001の奇跡でも祈っていた。


それと同じくらいの奇跡で、新人タレントのオーディションに受かったあなた。


私は、うれしかった。やっと、あなたの夢がかなったから。


そして「君のおかげでもあるんだ」なあーんて、夢のような言葉とセットで浮かれていた私…。


「君のおかげでもあるんだ。だから、君も好きな道を歩いてくれ」

それって、体のいい断り文句よね…。

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