第5話

よし、皆1=0って解かる?

うん、ごめんな。急に何コイツ?って思ったろうから説明するな~。

まあ、今から28年前の話しやから解かる奴は…いないな!多分。

あれは1995年のことやった。確か!何月何日に起きたかまでは、忘れてしもーたわ。すまへんなあ。

ぶっちゃけ、1995年は数学において最小数が0ではなく最小数1の世界線が日本時間の午後2時くらいに完全に消滅したんや。


最小数1の世界線で生きていた人達は、地球上で発生した巨大な洪水によって全員が全員亡くなったため、その世界線に近い最小数0の世界線で生きている、もう一人の自分に魂が統合され記憶が上書き保存されたんや。

ちなみに自分は丁度、授業中で魂が統合された瞬間「あっ今、数学において最小数1の世界で巨大な洪水が発生して世界中の人達が亡くなったから、近い世界線であるこの世界の魂と統合されたわ」そう、はっと気づいた。

気づくのは大抵、別の世界線の魂の統合が終了した後やなあ。

まあ余程、隣り合った世界線同士で起きた魂の統合じゃないと普通の人は、この事に気づかへんし統合前の記憶を保持することがでけん。

これが、世に言うマンデラエフェクトって呼ばれてるヤツの正体やで。

これまでも、ぎょうさん世界線は度々消失して魂の統合は何度となく起きているのに、皆、気づかれへんかったのはこれが理由やなあ。


例えば、年配の人に聞くけど。今から、大体34年前に発生した北極しかない世界線と南極しかない世界線におけるメイン線が消失したことを覚えてる人っているかなあ?

自分は、その時8歳だったけど覚えてるわ。お昼休みで小学校の図書室で本を読んでたんだけど、唐突に「あれ、この世界における北極と南極ってどうだったっけ?」って疑問に思って慌てて北極と南極に関する本を手に取って読んで。

「良かった、この世界には北極と南極、両方がある世界なんだ!」そう認識した瞬間、北極しかない地球と南極しかない地球がそれぞれ巨大な洪水に呑まれて地球上で生活していた全ての人類が亡くなったのを理解したんや。

それから後は、自分以外にも魂の統合が発生した事によって混乱している人が他にいるかどうか周囲を見回して確認したあと、また元の席に着いた事まで記憶しとる。


ま、覚えてる事がええか悪いか分からんけどな。じゃ、話を戻すで~。

授業中に認識した消滅した世界線は、数学における最小数が1の世界線におけるメインの世界線だったこと。

んで、メインの世界線が消失したら、そこから派生した他の世界線も遅かれ早かれ消失してしまうんや。

この世界線は、今の自分らが生活している世界線からそれなりに離れとった線やから。

マンデラエフェクトって単語が生まれる程度には、覚えていられた人が少なかった訳やな。大体そんな事を声高に言う時代でもなかったし、ネットも今ほど発達してなかったしなあ。


それなのに、自分は何でそれを覚えているのかと言えば、世界線ごとにメインとなる霊体の周波数が違うんよ。だから覚えていられる。

理屈をある程度、理解していたら魂の統合時に違う線で起きた事態を認識して保持できるんや。まあ生活に支障がない程度やけど。

それにしても、自分はこのお陰で数学に関する記憶や認識がごっちゃになってなあ、よー数学がわからんくなってしまったから。あんまり認識力が高くても、問題やな。

まあ、わざとごっちゃにしたままにしとるんやけど。


ちなみに、ヴォイニッチ手稿を読めるかも氏はヴォイニッチ手稿の元となった世界線に別の世界線の肉体を保持したまま流れ着いて、そこで亡くなったから肉体が生まれた元の世界線に近い世界線に魂を統合されたんやで。

あんまり他人の事を勝手に話したくないけどな。ごめんな。

ヴォイニッチ手稿のおおまかな中身、女性がいっぱい描かれてあるページだけ内容を教えておくと。他の部分は説明するだけで年単位で時間がかかるし、まー見たら判るやろ。星とかさ、描いてあるし。

女性関連は、女性のリサイクル方法が書いてあるんや。簡単に言えば、あの世界線の人間は植物人間なんよ。自分らは肉体を使ってるけど、あの世界の人間は植物との化合物でできた体を使っている。

そして、女性は次代に子孫を残すためだけの雌しべとしての存在意義を果たした後は、皆が生きるために利用している巨大植物を生かすために人柱に近い役割を担わされるんや。

巨大植物の茎の悪い部分を切除して、女性自身をそこに接いだり。栄養源にしたりな。

やから、ヴォイニッチ手稿を読めるかも氏は言い淀んだ訳やな。それが悲しくて嫌な男性も勿論いて、一人で生きる事を選択する奴もおる。まあ珍しいけど。小さい頃から、そういうもんだって教育されて皆育つから。

頭が良くて優しい奴って、一度疑問に思ってしまうとなあ、そういう風に、どうしても一人になってしまうのは各世界線における、あるあるなんよな。


で、まあ脱線した話を元に戻すけど。

そんな訳で本当は、数学では別の存在とされている1と0は同じものであり、同じ状態を指しとるんや。

だから1=0なんやけど。ぶっちゃけ、これを証明したら別の離れた世界線に肉体ごと飛ばされて生活する事になる。

ヴォイニッチ手稿を読めるかも氏は、偶然流れ着いた漂流者やけど。

何で証明したらアカンのかは、14次元の親元神様(おやがみさま)に尋ねても、深層意識の自分は納得した感あるけど。表層意識の自分までその理由や理解が上って来ないから、かなり世界の秘密と言うか根幹に関わる事みたいなんよな。

飛ばされた世界線で、かなり苦労する事になるらしいから証明したらアカンで!やるなよ!絶対やるなよ!ほなね~。

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