第55話 カレー粉が足りないからってシチュー粉は追加しないだろう?!

そんなわたしはカレーを作る。


どんなわたしか。仮住まいで一日を冷凍食品で済ませている。なぜなら毎日スーパーへ行くのは大変だからだ。それに、一人用の冷蔵庫にはチョコレートのファミリーパックが仕舞ってある。


わたしは実家にいる時に、料理をするのだ。

今回はカレーだ。材料は母が揃えている。

新じゃがもいい感じだ。皮を剥くのが辛いと言ったら四つに切ってから削ぐのよ、と言われたが。

結局「新じゃがで皮が薄ければ剥かなくていいわ」とのこと。人参は皮をピーラーで綺麗に剥いて、真っ二つにしてから乱切りしている。玉ねぎは昔苦手だった影響でなるべく薄く切っている。


そんなことが済んだら目分量で鍋に油を投入。大さじ一くらいだと思う。なんせ我が家は昔ながらのズボラさで市販ルゥを用いてカレー、シチューを作る。


さあ、豚のこまぎれを炒めよう、というところでなんと、油が跳ねて熱い!はやくも軽いやけどをしたが、火加減を調整しながら鍋にくっつかないように炒める。我が家の鍋では肉はくっつくのである。ダイヤモンドコーティングじゃないし。


そしてぜんぶ炒めて、しばらく蒸す。別に蒸さなくても良いのだが、問題発生。

カレーのルウが二片しかない。何かで使って残ったものだけ。


足りない!


いやしかし。これだけの具の量なら二百mlで、なんとか?


すると、母が驚くべき提案を。


シチューの素ならあるから一緒にしちゃえばいいのよ。


えー?カレー少量とクリームシチュー(牛乳必要なまろやかで美味しそうなやつ)を?


ズボラ、それは、時として。

カレーシチューを生む!


まあ、残っていたカレー粉とジャワカレースパイスを全部入れたらちょうど良くとろみが出たので。

今回はオーケイ。


たまには、こんなエッセイも悪くない。

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