第19話 結局後悔。

わたしは、あんまり「処女」や「初めて」を。

なによりこの人はわたしが処女を自分に捧げると感覚づけているのかと思うと、そうじゃない、わたしは、高齢処女を、脱したいだけなんだ、このまま、誰とも経験せず。他の人とまたお見合いから始めて、病気の理解も得て、あるいは隠してお付き合いの後に、さて実は処女ですと。何かの流れで上手くいき、何かの流れでなんとか無事にセックスできる可能性と労力とまではいかないまでも、視野に入れて。この人以外でも優しくしてくれそうな人はいるかもしれないとちゃんと考えながら。好きでも愛も生まれていない相手に「相手」を頼んでいるのである。それがそもそも駄目なのか。でも、ほんとうに、タイプではないのである。

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