第13話 頭に「す」のつく映画といえば?

 たまにはド直球な名作、青春映画を。


 頭に「す」のつく映画、今回は「すてきな片想い」を紹介します。


原題は「SIXTEEN CANDLES」。

 

 1984年のアメリカ映画。監督・脚本はジョン・ヒューズ、出演はモリー・リングウォルド、マイケル・ショーフリング、アンソニー・マイケル・ホール、ジョン・キューザックほか。


 16歳の誕生日を迎えた女子高生、サマンサ・ベイカー。


 だけど、家族はみんな、サマンサの姉・ジニーが明日に結婚式を控えているので、その準備に追われていて、サマンサの誕生日に誰も気づいてくれません。


「最悪の誕生日だわ」と、朝から浮かない気分で学校へ行ったサマンサ。

 片想いしているイケメンのクラスメイト、ジェイク・ライアンには振り向いてもらえず、お調子者の下級生テッドにまとわりつかれる始末。

 しかも、ジェイクには、美人でスタイルが良いキャロラインというカノジョもいるのです。


 せめて、今夜開催されるダンスパーティーを楽しもうと、おしゃれをして出かけるサマンサでしたが……誘ってきたのはテッドだけ。

 2人きりになり、テッドに押し倒されそうになるが、なんとか拒否。

 ジェイクに想いを告げられない愚痴を、テッド相手にこぼすうちに、テッドも同情してくれました。

 なんだかんだでいいヤツだな、テッド。


 テッドはジェイクと友人であり、

「ジェイクもサマンサのことを気にしてたみたいだよ」

 と教えてくれました。サマンサは大喜び。


 テッドの橋渡しで、ジェイクの本音を聞き出すことになりました。


 ジェイクはキャロラインとつきあっていましたが、

「体だけの関係だよ。僕は女の子に困っていない。でも、はしゃぐだけの女の子といても虚しいだけさ。ぼくは真面目な女の子と付き合いたいんだ」

 と、他の女の子に乗り替えることを考えているそうです。


 あのさあ、ジェイク……オマエ、けっこーひどくないか?

 発言がクズっぽいんだが。


 テッドは交換条件を出してきました。


 サマンサとジェイクの橋渡しをしてやる代わりに、


「仲間たちと、キミ相手に童貞を捨てられるかどうか賭けてるんだ! 証拠として、きみのパンツを持ち帰れば、僕のメンツは保たれる。頼むよ!」


 と条件を出し、サマンサはしぶしぶ承諾。

 その場でパンツを脱いで、テッドに渡してあげるシーンもあります(すごい子だな)。


 ちょっとエッチなシーンもアリの、青春ラブコメディ。

(ムネがないのを気にしているサマンサが、シャワーを一緒に浴びていたキャロラインの大きなバストトップをじーっと羨ましそう眺めるシーンもあったり)


 80年代を代表する青春映画の名手、ジョン・ヒューズの監督デビュー作であります。


 ホームステイしている中国人や、サマンサの姉のジニー、サマンサの祖父母も、いい味を出しているサブキャラで、なんか印象に残るんですよね。


 原題の「SIXTEEN CANDLES」は文字通り「16本のロウソク」。


 ラストシーンで、サマンサがバースデーケーキに年齢の数だけロウソクを立てて、「ある人物」と一緒にお祝いするんですけど、そこのセリフのやり取りがキュンとくるんですよ! ぜひ自分の目で確認を!

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