王子様のうんち「前編」~盲導犬といっしょの女の子は…犬の裏話つきです~
第13話 「王子様、しっかりしなさい!」王子様をしつけるときも、注意。王子様の訓練話が続きます。意外と、ためになる(?)かもしれない~
第13話 「王子様、しっかりしなさい!」王子様をしつけるときも、注意。王子様の訓練話が続きます。意外と、ためになる(?)かもしれない~
王子様をしつける、「ウェイト」問題。
王子様を、「ウエイト」の言葉で、上手くしつけられそうですか?
「でもね、ハナおねえさん?」
「はい」
「まちなさいって、いわれても」
「ええ」
「どれくらいまったらいいのか、よく、わからないことがあります」
「あ…。盲導犬は、困ってしまいますね」
そういうこと。
ウェイトがどのくらいの時間なのか、どのくらい待てば良いのか、盲動犬にはわからない。
待つのは、1時間、2時間、3時間?
犬は、あきちゃうな。
「ウエイトの幅がありすぎたら、盲動犬も困る」
と、いうわけ。
そこで、犬を慣れさせることが必要になる。
まずは、30分くらいの待ち練習。
これができれば、 1時間や 2時間の待ち練習。
「ホップ、ステップ、ジャンプの訓練みたいだね!」
30分待ちができるようになれば、 1時間も 2時間も、待ちが上手くいくようになるという。
盲動犬が、ウエイトを理解したことになるからだ。
「…ふむふむ。ウエイトというのは、時間に決まりのない、待ち行動なのか。ご主人様が良いっていうまで待っていれば、良いわけだな。わかったぞ」
やったね!
さらには、ご主人様にどう命令されたとしても、命令とはちがったことをさせる練習までおこなわれるという。
「へえ…。命令に従わなくてもご主人様を守らなくっちゃいけないこともあると、教えるわけか」
「そうだよ?」
状況にあった行動の訓練話。
それは、道路工事の現場などでおこなわれる。
休憩中の道路工事の現場を、人間と盲導犬が歩く。
休憩中だから、トラックのブブブも、ショベルカーなどのザックリブーブーも、ローラーのガタガタゴロロの音も、しない。
人間なら、安心しきってしまう。
が、賢い王子様なら、現場に近付いてこう気付くはず。
「バウッ…。あれ?この工事現場には、バリケードが置かれ、大きな穴が空いているぞ」
そうして、歩みをストップ。
ご主人様に、気付かせようとしてね。
しかし、それでも人間は、進もうとしてしまう。
わざとね。
「休憩中で音もなかったので、ここは安全な場所みたいだ。安心、安心」
そう判断しているように、ご主人様が演じてみせるのだ。
さあ、どうなる?
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