第55話 現実世界の副業
今日は最近始めた副業について話をしよう。副業といっても庭にできた異世界での副業ではなく、現実世界の一般的な副業のことだ。
最近は副業をしている人も増え、その数は全体の一割にもなってきている。ダブルワークは住民税の徴収額で会社側にはバレてしまうため、企業側の理解も必要だ。
俺の働いている会社は、会社自体の損失になる行為でなければもちろん問題ないと確認はしている。
動画配信とかは会社側は認めていないらしい。
炎上する何かが起きれば、会社側に被害が出ないとも言えないからだろう。
基本的に投資を始めるにあたって収入源を増やす必要性があると言われている。俺の中でその一つが異世界での討伐及び売買報酬だ。
もし、副業をすることがあったら20万円程度の利益が出る場合はしっかりと確定申告が必要になる。
ちなみに異世界での副業や配当金もあるため俺も確定申告は必須になっている。ちゃんと税金を払わないと後々もっとお金が必要になってくる。
話を戻すが、異世界での副業はハイリスクでハイリターンの命懸けで、1回の利益が数百万と高めだが、失敗したら死ぬ恐れもある。ちなみに今までの利益が約+800万円以上とかなりの高額になってきた。
異世界で手に入れたお金のほとんどを投資に入れているため、今もお金のなる木を大きくしている段階だ。
他にも投資を加速させるために支出を抑えている。簡単に言えば節約のことだ。
基本的に支出の代表は食費、水道光熱費、通信費など様々なものがあるが、特に気にするのは毎月出て行く固定費を見直すことで節約になる。
一度固定費を見直すと、これから永続的に減る支出になるお金が減るのだ。
例えば通信費であれば格安SIMに乗り換えたり、保険の見直しをするのが良いだろう。
光熱費も値上がりしている時代のため、電気代を工夫するのも大事だ。
寒い季節に電気毛布を使って、暖房の使用を控えるのも安くてお得だと聞いたこともある。
そんなことはさておき、今回始めることになったローリスクでローリターンで始めた副業を紹介しよう。
それはエクセルやパワポを使った会議資料などを中心に資料作成を行っている。
1枚あたりの値段で依頼を受けているが、最近はパッシブスキルの影響で副業の効率化が進み、月に10万円を超える利益になっている。
そもそも仕事の内容が本職とほぼほぼ同じということで、特に俺にとって負荷になっていないためちょうどいい。
依頼主からある程度参考に資料をもらい、見やすいようにまとめたり、プレゼン用のスライドにまとめるだけという簡単な副業だ。
新しく何かを覚えることも必要なく、既存のスキルで副業をこなしながらさらにスキルアップを目指すことができる。
そして今その副業が大変なことになっていた。
「あー、数が多い!!」
パッシブスキル
スピード効率は変わらないのにアイデアがどんどんと湧き出てくるのだ。だから、それに合わせて俺はただ作るだけ。
頭の中に処理速度が早いAIが搭載された気分だ。
その結果、俺に依頼したいという副業の仕事がかなり舞い込んで来るようになった。
仕事の出来とスピードが早くなれば依頼は自然に増えてくるのは当たり前だ。
「えーっと、今度は会社のプレゼン用にまとめて欲しいってことか。おいおい、結構重要そうな内容を人に任せてもいいのか?」
俺は文句を言いながらも、お金のために手を動かす。
どこかで見たことある同職種の内容は、今後のためにも他の依頼より勉強になる。
そしてパッシブスキルの影響だが、以前は一つの資料を作成するのに1時間近く時間を要していたが、今では長くても30分で作れるようになっている。
過去のように部長の仕事を押し付けられサービス残業で帰れなかった日が懐かしく感じてしまう。
仕事の量が増えるばかりで、お金が増えない生き方に、やっと大きな沼から抜け出せたような気がする。
生き方は色々あるが、やっと人並みの生活ができるようになり満足していた。
社畜奴隷には変わりないが、人並みの奴隷になったとは思う。
そして今後さらに収入源を増やすために、転職を検討している。
働くという縛られた概念から早く解放されたくて"FIRE"を目指すことにしたが、初めのうちは会社に縛られていた。
パッシブスキルでどうにかなっているが、今の職場の環境に自分の仕事スタイルが合っていないことがさらに浮き彫りになってきた。
仕事スタイルといっても糞部長にこき使われることが問題だ。これだけ働いて給料が低いのも納得がいかない。
あいつのことを考えるだけで腹が立ってくる。だから今日の副業はここまでにしよう。
俺はノートパソコンの電源を落としカバンの中にしまった。
今後も異世界での副業と現実世界での資料作成による副業で、まずは入金力を高めて不労所得を目指すのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます