　世界最終宗教戦争ははじまった。

　世界各国政府はテロに『奇（き）蹟（せき）』で応酬した。

　婆（ば）娑（さ）羅（ら）狼（ろう）藉（ぜき）の世界規模の同時多発テロに猛襲された四（し）面（めん）楚（そ）歌（か）の世界各国政府は曩（のう）時（じ）にハンナばあさん麾（き）下（か）の軍産複合体である『組織』から譲渡された『システム』と『端末』をもちいて百折不（ふ）撓（とう）の徹底抗戦の体勢をとることとなった。千状万態の世界各国政府はそれぞれの信仰する神話を中枢に『神（かみ）神（がみ）』を降臨させていった。国内各地にて数機の旅客機の突撃をこうむり鬼（き）哭（こく）啾（しゆう）啾（しゆう）となっているギリシャではメテオラの修道院群にて筋（きん）骨（こつ）隆（りゆう）隆（りゆう）の肉体に白布をまとわれた巨大なる全知全能の神霊『ゼウス』が降臨なされギリシャ各地を跳（ちよう）梁（りよう）跋（ばつ）扈（こ）するテロリストたちに『神の雷』をおとし肉体を破裂させていった。おなじくギリシャのパルテノン宮殿では白銀の鎧（よろい）兜（かぶと）をまとい『すべてを破壊する女神の槍（やり）』をにぎられた魁（かい）偉（い）なる戦の女神『アテナ』が降臨なされ『女神の槍（やり）』で各地のテロリストたちを羅（ら）利（り）粉（こつ）灰（ぱい）にしていった。またおなじくギリシャ国内のサントリーニ島ではサントリーニ島から見（み）霽（はる）かされるエーゲ海より紅（ぐ）蓮（れん）色のマントや琥（こ）珀（はく）色（いろ）の鎧（よろい）兜（かぶと）や王冠をまとわれた蒼（そう）海（かい）の神『ポセイドン』があらわれ因（いん）陀（だ）羅（ら）網（もう）の局地的に刃状の颶（ぐ）風（ふう）をまきおこしてテロリストたちをやつざきにしていった。