第26話

 研究所内はふんうんとなる。

 各室で警報音がめき騒然となる。

 金城はおもう。これが代償か。これが神の力を獲得した代償なのか。はくの研究室もれん色の天井の警報ランプが点滅し関係者たちがけんけんごうごうかんかんがくがくしゆうしようろうばいしはじめる。金城鉄壁をうたう『社会防衛研究所』から連絡がった。いわく「現在ちらの研究所が第二級攻撃要因によって攻撃されている模様です。が安心してください。研究所各室は完璧なるぼうぎよ体勢により――」と。そこでこえは途切れれん色の警報ランプも点滅をやめ警報音も消滅した。ぼうとして発汗した金城ひろかんとして微笑しながらぜんとしていった。いわく「みなさん大丈夫です。警報がとまったということは安全なる証拠であって――」と。『社会防衛研究所』により自動的にロックがかかっていたとおぼしき研究室の白銀のとびらからこうそうと金属音がひびいてきた。ぬえてきなる何者かが拳銃で攻撃しているのかもしれない。『社会防衛研究所』製のとびらは安全だ。暗号形式か指紋認証で開閉がなされるが辞書攻撃をおこなうと数回で自壊するかたちにつくられている。金城ひろはなおも冷徹をいつわっていう。「みなさんこの部屋は安全です。あと数分もすれば『社会防衛研究所』の特殊警備員が到着するので――」と。

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